網膜色素変性は4000-8000人に1人という高率に生じる遺伝性疾患で国内失明原因の第2位を占める。RPE65遺伝子変異に伴う変性にのみ遺伝子治療が適応になったが、それ以外の原因遺伝子を持つ、もしくは原因遺伝子が同定されない症例に対しては治療法が無い。本研究でロドプシン変異に伴う変性のメカニズムの一端を解明し薬剤候補を示した学術的意義は大きい。更に、小胞体ストレスを来す他の変異を持つ症例にも応用しうる薬剤治療の開発につなぐ研究となった。これにより、多くの症例に適応可能な治療法の開発につながったため、社会的意義は大きい。
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