研究課題
加齢黄斑変性 (Age-related macular degeneration: AMD)では、網膜色素上皮細胞 (Retinal pigment epithelium: RPE) の基底膜下にドルーゼンが生じるが、その形成機序については不明な 点が多い。ゲノムワイド関連解析で同定された AMD 発症の遺伝的リスク因子に補体関連遺伝子 や脂質関連遺伝子があるが、詳細な病態メカニズムはまだ十分に解明されていない。我々は これまでに AMD 患者の RPE で Lysosome-associated membrane protein 2 (LAMP2) が減少して いる事とLAMP2 欠損マウスでドルーゼン様の沈着物が生じる事を明らかにし、初期 AMD の 新たな病態モデルとして報告した。本研究では、このモデル動物を用いて網膜・脈絡膜の網羅的脂質代謝解析と補体活性化の分子機構 解析により、加齢とリソソーム障害から生じる AMD の病態を明らかにし、新しい治療標的の探索 を行う。すでに野生型マウスとLAMP2欠損マウスの網膜・肝臓などの組織を用いた網羅的脂質メタボローム解析を行い、遊離脂肪酸、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノラミン、トリグリセリドなどを液体クロマトグラフ質量分析計で測定した。現在、LAMP2欠損マウスにおける脂肪酸の変化を解析中である。
すべて 2024 2023
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件) 図書 (2件)
Journal of Clinical Medicine
巻: 13 ページ: 1608~1608
10.3390/jcm13061608
巻: 12 ページ: 5364~5364
10.3390/jcm12165364
巻: 12 ページ: 5496~5496
10.3390/jcm12175496