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2021 年度 実施状況報告書

眼圧日内変動に対するメラトニン系の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K09739
研究機関金沢大学

研究代表者

東出 朋巳  金沢大学, 附属病院, 講師 (20291370)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード眼圧 / 日内変動 / メラトニン / 遺伝子多型 / マウス
研究実績の概要

本研究は、概日リズムとしての眼圧日内変動に対するメラトニン系の役割を臨床と基礎の両面から解明することを目的とする。2021年度は以下の①と②の研究を行った。
① 緑内障患者のコンタクトレンズセンサー(CLS)による眼圧日内変動パターンとメラトニン関連遺伝子等の遺伝子多型との関係
無治療広義原発開放隅角緑内障(POAG)87例87眼に対してCLSによる眼圧変動測定を施行した。コサイン近似したCLS変動パターンが低振幅の症例を除いた76例76眼について、CLS変動パターンの頂点相と遺伝子多型との関連を検討した。6遺伝子の7遺伝子多型(AANAT:rs3760138, rs28936679; RORA:rs782931; TIMELESS:rs774045; MTNR1B:rs10830963; MTNR1A:rs12506228; melanopsin:rs1079610)について遺伝子型をタイピングし、major allele homozygoteとminor allele carrierとの間でCLS頂点相を比較した。その結果、AANATのrs3760138の遺伝子多型とCLS頂点相に有意な関連があった(minor allele carrierのほうが有意に遅かった,1:48±10min vs.2:17±10min、年齢と24時間のCLS測定値のドリフトを補正してp=0.045)。この結果から、メラトニン産生の制御に重要な遺伝子あるAANATの遺伝子多型が無治療広義POAGの眼圧日内変動パターンに影響している可能性が明らかとなった。
②メラトニン産生マウスの作成
B6J.MSM-Aanat<MSM>とB6J.MSM-Hiomt<MSM>の凍結精子を入手し、生体復元と交配によりそれぞれAanat(+/+)マウスとHiomt(+/+)のマウスが得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

CLSによる眼圧日内変動とメラトニン関連遺伝子等の多型については予定通り結果が得られたが、メラトニン産生マウスであるAanat(+/+);Hiomt(+/+)の作成において予定よりも時間がかっているため。

今後の研究の推進方策

Aanat(+/+)マウスとHiomt(+/+)マウスの交配により、メラトニン産生マウスであるAanat(+/+);Hiomt(+/+)マウスを作製する。
このマウスと対照マウス(Aanat(-/-);Hiomt(-/-))を用いて、眼圧日内変動の違いを検討する。また、概日リズムやメラトニン等に対する眼圧反応等を解析する。
Aanat(+/+);Hiomt(+/+)マウスの作製がうまく進まない場合には、他のメラトニン産生マウス(C3Sn.BL1A-Pde6b+/DnJマウスなど)の入手及びそれを用いた解析を検討する。

次年度使用額が生じた理由

納期が予定よりも遅れて次年度になる消耗品があったため、次年度への繰越金が生じた。繰越金は少額であり、翌年度の使用計画の変更は予定していない。

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公開日: 2022-12-28  

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