研究実績の概要 |
1)眼球と松果体の組織切片の作成:Aanat(+/+);Hiomt(+/+)オス7個体メス3個体の網膜、オス6個体メス7個体の松果体、Aanat(-/-);Hiomt(-/-)オス7個体メス5個体の網膜、オス5個体メス2個体の松果体の組織標本(HE染色)にていずれのマウス網膜にも明らかな病的所見はなく、メラトニンの有無による明らかな差はなかった。 2)マウス用光干渉断層計(OCT)による網膜層構造評価:Aanat(+/+);Hiomt(+/+)オス28個体メス26個体、Aanat(-/-);Hiomt(-/-)オス25個体メス26個体の眼底写真と網膜OCT画像を撮影した。OCTの網膜層構造において性別、メラトニンの有無で顕著な差はみられなかった。 3)メラトニンの質量分析:LC-MS/MSによるメラトニンの質量分析のためにAanat(+/+);Hiomt(+/+)オス11個体メス4個体の網膜、オス3個体メス4個体の松果体、Aanat(-/-);Hiomt(-/-)オス6個体メス6個体の網膜、オス2個体メス2個体の松果体を採取した。Aanat(+/+);Hiomt(+/+)とAanat(-/-);Hiomt(-/-)それぞれ1個体ずつ分析を行ったが両者にメラトニン産生能力に差があると判別できるほどの濃度差が検出できなかった。 4)眼圧測定:Aanat(+/+);Hiomt(+/+)オス25個体メス23個体、Aanat(-/-);Hiomt(-/-)オス20個体メス23個体を用いてisoflurane麻酔下にて4時間毎に6回(ZT = 2, 6, 10, 14, 18, 22)の眼圧測定を2日間または3日間行った。明期より暗期に眼圧が高い、メラトニン有のほうが明暗の眼圧差小さい、オスの方が全体として眼圧が高いことが判明した。
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