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2023 年度 実績報告書

人工知能(AI)による感染性角膜炎診断支援システムの戦略的開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K09742
研究機関鳥取大学

研究代表者

宮崎 大  鳥取大学, 医学部, 教授 (30346358)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード感染性角膜炎 / 単純ヘルペスウイルス
研究実績の概要

主要病原体カテゴリー4種(細菌、真菌、単純ヘルペス(HSV)、アカントアメーバ)を判別できる前眼部スリット画像AIの開発を行った。さらに、病原体の推定が種レベルまで可能かどうかの検証に移った。このために、全国の協力施設より、新たな感染性角膜炎の画像三千枚以上をこれまで収集しデータベースの拡充を図りつつある。
一方、種レベルの同定がAIで可能かどうかをまず代表的な画像AIであるResNet-50で検証した結果、代表的な菌種においては、前眼部画像から推定が可能であることが判明した。
一方、AIモデルにおいて、いったいどのような過程で診断に至ったかを説明できることが求められつつある。このような説明可能なAI(XAI)は、臨床レベルでは十分確立されていない。そこで、所見を認識した上で診断に至る診断モデルを考案し、開発を試みた。まず、角膜潰瘍や角膜浮腫、結膜充血、前房蓄膿などの主要な所見をsegmentation AIに認識させることを試みた。正確な認識を行わせるため、所見の範囲の認識は専門医により行った結果を学習させた。これにより十分な所見の認識精度が得られたことを確認した。さらに、これらをもとに、種レベルまで同定できることを目標にAIの精度向上を図っている。さらにAIがどのような部位をもとに判定しているかの詳細な解析を行い、感染性角膜炎の診断に有用な新規所見の同定を行った。あわせて、分子病態を描出するため、代表例の病巣からRNAを抽出し、網羅的転写解析を行った。これにより、分子病態の認識手法の開発を図りつつある。
以上、病原体の推定を可能とする画像AIの構築を図りつつ、AIの説明可能性、分子病態の統合に向けて新たなステップへ開発をすすめている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Effect of atopic conditions on development and recurrences of infectious keratitis.2024

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Omatsu , Yumiko Shimizu , Tomoko Haruki , Yoshitsugu Inoue , Dai Miyazaki.
    • 雑誌名

      Allergol Int.

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1016/j.alit.2024.01.008.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 画像AIから着目したアカントアメーバ角膜炎所見の検討2024

    • 著者名/発表者名
      米原倫子,中川雄次,綾塚祐二、永瀬大輔,春木智子,宮﨑 大
    • 学会等名
      第114回鳥取大学眼科研究会
  • [学会発表] 感染性角膜炎画像において病原体特異的な部位を表示するAIの有用性の比較2023

    • 著者名/発表者名
      永瀬大輔,綾塚祐二,中川雄次,春木智子,井上幸次,宮﨑 大
    • 学会等名
      フォーサム2023大阪 (第59回日本眼感染症学会・第56回日本眼炎症学会・第65回日本コンタクトレンズ学会総会・第11回日本涙道・涙液学会総会)

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公開日: 2024-12-25  

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