研究課題/領域番号 |
21K09788
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
森 弘樹 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80345305)
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研究分担者 |
植村 法子 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (10568017)
田中 顕太郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (20569503)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | スキャフォールド / 脂肪再生 |
研究実績の概要 |
近年、乳房再建において、スキャフォールドを移植する考えが提唱され、脂肪を注入するためのスペースを確保する観点から体外式組織拡張器が注目されてい る。そして、リンパ浮腫で脂肪増生が起こることはよく知られている これらの背景のもと、「スキャフォールドの移植とそれを維持する外陰圧装置とリンパ液 の漏出によりリンパ浮腫の病態を作成すれば脂肪増生を促せる」と仮説をたてた。本研究は培養実験により各種スキャフォールドと脂肪細胞の3次元培養におけ る脂肪細胞の接着・増生の比較を行う。また動物実験によってスキャフォールドと外陰圧装置による耐圧空間の作成とリンパ漏出モデルを作成し、このモデルを用いて脂肪増生の比較を行う。これらによって乳房再建の新たな治療法の開発を試みる。 前年度は【研究1:各種スキャフォールドでの脂肪前駆細胞培養】としてコラーゲン、ハイドロゲル、ハイドロスキャフォールド の3種を選定し、ヒト脂肪前駆細胞を播種、培養3週後に脂肪細胞蛍光染色(BODIPY)、AdipoRed アッセイで定量評価を行ったが、今年度は次のステップとしてコラーゲンの2形態、ハイドロスキャフォールド 1枚および3枚の4種類について、ヒト脂肪前駆細胞を播種し、培養2週後に脂肪細胞蛍光染色(BODIPY)、接着因子(ingtegrin, fibronectin)の発現を評価した。 【研究2:リンパ漏モデルの作成】についてはマウスでの胸管へのシリコンマイクロチューブ留置がサイズ的に安定せず、実験継続を断念しが。ラットにて同処置を試行し、胸管露出、シリコンマイクロチューブの留置については安定して施行できるようになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究1の各種スキャフォールドでの脂肪前駆細胞培養では概ね予定通りで、動物実験で用いるスキャフォールドの選定がほぼできた。一方、研究2の動物実験についてはマウスの実験モデル作成を断念しラットに切り替えたため、条件設定、物品選定と予備実験のみしかできておらず、進行が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究1では今後は動物へのスキャフォールド導入にあたって、大きさ、形態の選定を最終決定する。一方、研究2では胸管へのシリコンマイクロチューブを留置して背部皮下へリンパ液を誘導されていることをinVivo イメージングシステム(IVIS)を用いて証明していく。安定して誘導できれば、このモデルを用いて同部にスキャフォールド移植、疑似陰圧装置設置を進める。その後に【研究3:耐圧モデルによる比較実験】に進み、植え込み術後の脂肪増生効果を以下の3群で評価する。 1. スキャフォールド植え込みのみ 2. スキャフォールド+疑似陰圧ドーム 3. スキャフォールド+疑似陰圧ドーム+リンパ液誘導
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次年度使用額が生じた理由 |
動物実験が遅れ、スキャフォールドを動物に移植する実験に進めていないことが大きい。次年度はラットの実験が本格化するため、細胞や抗体も含めて支出が増える見込みである。
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