研究成果の概要 |
舌の形態形成に働くシグナル分子に着目し、免疫組織化学と遺伝子発現により解析した。マウス舌形態形成では、外側舌隆起の形成時期でShh, Patched1, Igf1, Bmp4の発現が上昇し、Endothelin-1シグナルは上皮で発現するShh, Bmp4, Fgf8の上流分子を示唆する結果が得られた。Endothelin-1欠損マウスやShh阻害実験の解析結果から、下顎突起正中部の上皮と筋前駆細胞との接触不全ならびに外側舌隆起の非筋系譜間葉細胞の増殖活性低下が小舌症発症の要因と考えられた。以上から、舌の形態形成では被覆上皮と舌筋および非筋系譜間葉の細胞間相互作用で働く分子機構が示された。
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