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2023 年度 研究成果報告書

骨特異的Wntシグナル阻害分子スクレロスチンの臓器選択的がん転移に対する制御機構

研究課題

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研究課題/領域番号 21K09863
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分57020:病態系口腔科学関連
研究機関松本歯科大学

研究代表者

平賀 徹  松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70322170)

研究分担者 小出 雅則  松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 准教授 (10367617)
山下 照仁  松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 准教授 (90302893)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードがん転移 / スクレロスチン
研究成果の概要

本研究では、主に骨細胞から産生されることから、骨特異性が極めて高い液性因子スクレロスチンのがん骨転移に対する作用を検討した。モデルマウスを用いた検討では、古典的Wntリガンドに対する反応性を示すがん細胞の骨転移のみが、抗スクレロスチン抗体投与により有意に増加した。その際、破骨細胞数の有意な増加がみられた。また、古典的Wntリガンドは古典的Wntリガンド反応性がん細胞のスフェア形成を促進した。以上の結果から、スクレロスチンの遮断は古典的Wntシグナルを活性化することにより、古典的Wntリガンド反応性がん細胞の幹細胞様形質の増強と破骨細胞形成の亢進を介して骨転移を促進させることが示唆された。

自由記述の分野

腫瘍学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は臓器選択的がん転移に対する制御機構の一端を解明するために、骨特異性が極めて高い分子であるスクレロスチンのがん骨転移に対する作用を検討したものである。本研究の結果から、一部のがん細胞においては抗スクレロスチン抗体投与によるスクレロスチン抑制が骨転移を促進する可能性が示唆された。抗スクレロスチン抗体は、現在、骨粗鬆症治療薬として臨床的に使用されていることから、がんの既往のある骨粗鬆症患者へ使用した際に、骨転移を誘発する危険性を示唆する学術的および社会的意義の大きい研究成果が得られたと考えている。

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公開日: 2025-01-30  

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