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2023 年度 実績報告書

RANKL逆シグナルと破骨細胞エクソソームを基軸とした新規歯周組織再生療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K09868
研究機関東北大学

研究代表者

向阪 幸彦  東北大学, 大学病院, 助教 (10760457)

研究分担者 鈴木 茂樹  東北大学, 大学病院, 講師 (30549762)
根本 英二  東北大学, 歯学研究科, 准教授 (40292221)
山田 聡  東北大学, 歯学研究科, 教授 (40359849)
丸山 顕太郎  東北大学, 大学病院, 医員 (80833805) [辞退]
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード歯学 / 再生医療 / シグナル伝達 / エクソソーム / RANKL / Wnt
研究実績の概要

エクソソームは、細胞から分泌される膜小胞であり、タンパク質のみならずメッセンジャーRNAやマイクロRNAなども含めた膨大な情報伝達物質を他の細胞に伝達する役割がある。近年、破骨細胞が分泌するエクソソーム上に発現しているRANKが、骨芽細胞のRANKLと結合することで骨芽細胞の分化を誘導することが報告されている。一方でセメント質の研究に関しては、セメント芽細胞が発現しているRANKLが破骨細胞のRANKを介して破骨細胞分化を誘導することが報告されているが、破骨細胞由来のエクソソームがセメント芽細胞分化に与える影響については報告が皆無である。本研究の目的は、破骨細胞由来のRANK発現エクソソームによるセメント芽細胞の分化誘導を検証することである。
昨年度はRANK模倣ペプチドWP9QYがセメント芽細胞に対しては骨分化の抑制に働くことを報告したが、今年度は上記反応においてRANKLやそのデコイ受容体であるOPGが与える作用について検証をおこなった。まずRNA干渉を用いてマウスセメント芽細胞株OCCM-30のRANKL発現を抑制し、その状態でWP9QY存在下にて5日間培養して細胞のアルカリフォスファターゼ活性を解析した。この結果OCCM-30におけるWP9QY誘導性アルカリフォスファターゼ活性はRANKLの発現抑制の影響を認めなかった。同様にRNA干渉によるOPGの発現抑制を行った場合においてもWP9QYによるアルカリフォスファターゼの活性抑制には変化を認めなかった。以上によりRANK模倣ペプチドWP9QYは骨芽細胞においてはRANKL逆シグナルを介して骨分化を誘導するが、セメント芽細胞においてはRANKL逆シグナルとは異なる経路で骨分化を抑制することが示唆された。

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公開日: 2024-12-25  

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