研究課題/領域番号 |
21K09875
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
美原 智恵 徳島大学, 病院, 助教 (70403748)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 糖尿病関連歯周炎 / 歯周治療 / 毛細血管 |
研究実績の概要 |
糖尿病関連歯周炎患者の歯周治療による糖尿病改善効果はHbA1cで0.4%と言われているが、その意味について、実感が湧きにくい。本研究では糖尿病患者に生じる毛細血管障害に着目し、糖尿病関連歯周炎患者の歯周治療による糖尿病改善効果を指背毛細血管の顕微鏡像から非侵襲的に評価可能かどうか検証する。 すなわち糖尿病かつ歯周病の患者に歯周治療を行い、各治療ステージで糖尿病の指標と併行して指背の毛細血管の形態や血流を観察し、糖尿病患者における歯周治療の血管に対する効果を可視化する。また、糖尿病合併症に関与する全身の炎症指標としてCRP、局所の炎症指標としてPISA、および毛細血管の3者の関係を明らかにすることが目的である。 令和4年度は、毛細血管スコープおよび微量採血管キット等の測定機器を購入した。被検者は研究の協力が得られているとはいえ、患者は診療のために当院を受診しているので、試料採得に関する負担を軽減する必要がある。必要な測定機器をチェアサイドで迅速に使用するには、申請者のトレーニングおよび適切な計測項目の絞り込みが必要である。令和4年度は所要時間の短縮を目的としてタイマーで時間を計りながら計測機器の扱いの訓練を行った。その結果、歯科受診の際のチェアサイドで試料採得できるまでになったので次年度から実際の患者で試料採得する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
購入した毛細血管スコープの操作方法が、想像していたより難しく、訓練が必要となった。具体的には、研究代表者が基礎実験で得たデータと、過去の文献との照らし合わせが一致せず、手技や計測範囲、計測方法の再考を行った。また、全身疾患と毛細血管の形態との関係を研究を行っている他大学の研究者にメールで問い合わせて助言を乞い、得られた返事を参考にして実際に機器を扱うことを繰り返した結果、時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
試料採得に要する時間や一連の流れが確立できたので、次年度は実際の患者で試料採得を始める予定である。まずはコントロール群として一般的な歯周病患者から試料採得を始める予定。糖尿病関連歯周炎患者の紹介が少ない場合は、適宜、医科に糖尿病関連歯周炎患者の受診勧奨を働きかける。当院歯周病科にも研究協力依頼予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
毛細血管スコープの操作の習得に、想像以上に時間がかかり、実患者での試料採得ができなかった。そのために消耗品の使用量が少なく、外部委託の解析費用も不要だったため次年度使用額が生じた。次年度はこれらの使用量が増加すると予想され、翌年度分として請求した研究費と合わせて使用予定である。
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