研究課題
高齢(20~22週齢)の酸化ストレス可視化マウスを用いてリアルタイムにモニタリングし、三次喫煙と歯周病および全身への影響を調べた。酸化ストレス可視化マウスを以下の3群に分類した;①コントロール群(C群、n=5)、②歯周病群(P群、n=6)、③三次喫煙+歯周病群(三次+P群、n=6)。歯周病群は下顎臼歯に絹糸を結紮し、実験的歯周病を誘発した。各群を初日と14日後に酸化ストレス発光を測定した。酸化ストレス発光量を測定し、増加率を比較したところ、C群およびP群と比較して、三次+P群で有意に高かった(p=0.013、p=0.001)。また、と殺後に採血し血清を抽出した後、d-ROMテスト(酸化ストレス)とOXY吸着テスト(抗酸化能)を評価した。血清中において、d-ROMテスト(U.CARR)では、有意な差を認めなかったが、P群(112.8±19.2)、C群(97.6±7.6)、三次+P群(94.7±6.7)の順で高い傾向にあった。一方、OXY吸着テスト(μmol/ml)では、有意な差を認めなかったが、三次+P群(426.7±41.8)、P群 (383.1±67)、C群(377.7±32.5)の順で高い傾向にあった。また、d-ROMとOXYを用いた酸化ストレスインデックスにおいて、P群と比較して、三次+P群は有意に低かった(p=0.019)。さらに、と殺後に歯肉組織を採取した後、RNAを抽出しリアルタイムPCRにて比較検討した。酸化ストレスに関連するHO-1は、各群において有意な差はなかった。