研究課題/領域番号 |
21K09944
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
半田 慶介 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (40433429)
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研究分担者 |
齋藤 正寛 東北大学, 歯学研究科, 教授 (40215562)
二瓶 智太郎 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (50237781)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 微小重力環境 / 骨芽細胞 / 3Dプリンター |
研究実績の概要 |
これまで骨芽細胞の未分化性を維持する機構は不明な点が多く、再生医療実施において最適な骨芽細胞の分化度と必要量の細胞を確保することが必須な課題の一つに挙げられる。そのため本年度では3次元スキャフォールドの作製とマウス骨芽細胞を用いて微小重力環境下での培養系の確立を行うこととした。微小重力環境下における骨芽細胞の分化をマウス骨芽細胞用細胞KUSAを用いて遺伝子発現によって調べた。その結果、微小荷重を3週間負荷させたところ、通常の静置した培養に比較して骨関連遺伝子群(オステオカルシン、Runx2)の発現減少が観察された。このことから微小重力環境下においては骨芽細胞が未分化を維持することが示唆された。しかしながらNEBLなどの分化程度の指標となる遺伝子発現に関しては検討が必要である。また細胞増殖については培養のボリュームが大きいため、再度小ボリュームで培養できる装置を計画して細胞増殖能の詳細を検討する必要性がある。また3次元スキャホールド作成のため、コラーゲンをベースとした細胞培養用基質を3Dプリンターを用いて試作を行った。試作したコラーゲンスキャホールド上に骨芽細胞をは播種し細胞増殖を確認したところin vitroで凍結切片を観察することで組織学的に細胞生存が観察された。本年は試作のため単純な構造での作成であったため、次年度は骨量構造を摸倣し生体に近いスキャフォールド作成を試みる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
微小重力環境で培養する装置の導入に時間がかかったため
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今後の研究の推進方策 |
今後はマウス骨芽細胞に代わってヒト歯槽骨由来前骨芽細胞を用いて微小重力環境下における遺伝子発現や石灰化能を観察していく予定である。またコラーゲンの濃度を調整して細胞増殖の最適化とコラーゲン内で細胞を培養を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
備品の購入のために前倒し請求を行い備品購入をしたため
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