研究課題/領域番号 |
21K09950
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
今 一裕 岩手医科大学, 歯学部, 准教授 (70609718)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 骨移植 / 骨再生 / 骨補填材 |
研究実績の概要 |
本研究課題は、申請者が所属する研究室で開発したハイドロキシアパタイトファイバー(HAファイバー)を活用した骨移植材料の開発を目的としている。このHAファイバーは、ハイドロキシアパタイトが主成分ではあるが、骨内に移植すると、吸収性を示し、補填材として有望視されている。本HAファイバーの骨再生能を、より改善するために、微量元素を加える研究課題としている。近年、骨代謝において、重要性が着目されているマグネシウム、ストロンチウムを、本HAアパタイトファイバーに加え、骨再生能の改善を見込んでいる。 本研究は、ウサギを持ちいた in vitroモデルと、ラット細胞を用いた in vivoモデルにて計画を立てていた。しかし、コロナ禍の影響を受け、動物実験および細胞実験の遂行が抑制されていた。そのため、先行文献の検討および実験計画の綿密な立案を行う方針とした。コロナの感染拡大が抑制されてきたため、動物実験計画・倫理申請を行い、実際の研究を遂行できる体制が整っている。 また、研究分析手法についても、再検討を行っている。研究活動を効率的にすすめることにより、当初計画していたin vivo系のRT-qPCR法による、骨形成に関連する遺伝子の解析に加え、マイクロアレイ、RNA-seqといった新たな分析手法を取り入れる予定である。新たに取り入れるこれらの手法から、より網羅的な研究データ取得を行うことが可能となり、今後、in vitro系の研究で活用する微量元素含有型HAファイバーの検討を行う予定である。 また、研究代表者が研究機関を移動しているため、若干の遅れを生じているが、研究遂行のため、研究計画を綿密に立案している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍により、実験環境が抑制されていたため。 また、研究代表者が研究機関を移動したため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、in vivoモデルを先行し、HAファイバーに適切なストロンチウムの適応方法および濃度の検討を行う。また、研究を効率的に行い、RT-qPCRのほかに、マ イクロアレイ、RNAーseqといった、新たな解析手法を取り入れ、より発展的な研究を推進する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の研究機関移動に伴い、研究が一時中断していたこと、また、コロナ禍で、動物を使用した研究が遂行できなかったが、感染拡大の収束により、研究活動が可能となったため、次年度以降で、効率よく研究活動を進めていく。
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