研究課題/領域番号 |
21K09990
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
鍛治屋 浩 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 准教授 (80177378)
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研究分担者 |
大野 純 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (10152208)
都築 尊 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (70330967)
前芝 宗尚 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (90964338)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アルツハイマー型認知症 / 咬合不調和 / 軽度認知障害 / アミロイドβ / リン酸化タウ |
研究成果の概要 |
咬合不調和は,中枢神経における神経伝達物質の放出にも影響を与えることが報告されている. しかしながら, 咬合不調和が認知能力に対してどの様な影響を与えるか明らかではない.我々は咬合性不調和が認知能にどの様な影響を与えるか、さらに認知症誘発物質の発現が関与するか、アルツハイマー型認知症(AD)モデルマウスを用いて調べた。 過剰咬合負荷は2ヶ月齢ADモデルマウスの認知能を一過性に低下させ、同時にADの発症関連分子の発現を持続的に増加させた。同時に、アミロイドβの排泄分子の発現が一過性に増加した。以上より、咬合不調和はAD発症誘発の1つのリスクファクターになり得る可能性があると考えられた。
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自由記述の分野 |
細胞分子生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在の超高齢者社会ではオーラルフレイル進行を防止し、口腔の健康寿命を保持し、全身の健康寿命を最大限に維持するかが社会的に重要な課題である。我々は、「調和のとれた咬合機能がどの様な分子メカニズムで認知能の正常化維持に関わり、全身の健康寿命の保持を導くか明らかにする」をこと目標とし、研究を継続してきた。本課題の結果は、過剰咬合による咬合不調和状態であるとアルツハイマー発症誘発物質の発現増加を伴って、認知症の発症リスクが増大することが明らかした。従って、口腔の健康寿命の維持ために調和のとれた咬合支持の重要性が科学的に実証でき、社会に発信・啓蒙できる学術的な結果が得られたと考えている。
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