研究課題/領域番号 |
21K10011
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
上田 貴之 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20366173)
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研究分担者 |
竜 正大 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (20549985)
齋藤 壮 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (30843560)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 三次元造形義歯 / Streprococcus sanguinis / 義歯床用レジン |
研究実績の概要 |
付着微生物の解析では、本年度は3Dプリンティングで製作したレジン片のStreprococcus sanguinisの菌付着性を評価し、また唾液ペリクル被覆下における菌付着性の違いを明らかにすることを目的として研究を行った。レジン片は3Dプリンティング義歯床用レジン2種(DLP法、Material Jet法)と、対照としてPMMA系加熱重合レジン、ミリング用レジンで各々作成・研磨し、各レジン片の半数を唾液に浸漬した。その後S. sanguinis培養液中に浸漬・培養して定着した細菌数を推定した。またレジン片の表面粗さと付着菌数の関連を評価し、唾液ペリクル存在の有無による菌付着性の違いを推定した結果、唾液非被覆下ではMaterial Jet法で製作したレジン片の菌付着量が他レジン片に比べ多かったが、唾液被覆下では全種類のレジン片で有意差を認めず同等の菌付着量を示した。またレジン片の表面粗さとは相関を認めなかった。唾液被覆にてレジンの表面性状が材料間で類似したものとなったことが要因と考える。 歯ブラシ摩耗試験については、本年度は積層法やミリング法で製作された義歯の表面粗さを増加させない清掃方法を明らかにすることを目的として研究を行った。粘膜面および研磨面を想定した試料を積層法、ミリング法、従来法の3手法で製作し、半年間の清掃を想定して義歯ブラシを装着した歯ブラシ磨耗試験機にて5万ストロークの刷掃試験を行った。刷掃試験後、粘膜面想定と研磨面想定ともに積層法の試料の表面粗さが小さくなり、粘膜面想定のものは従来法の試料の表面粗さが小さくなった。このことから刷掃試験を行った後でも表面粗さが大きくならないことが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね予定通りである。
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今後の研究の推進方策 |
現在の問題点を整理し、研究計画に従って実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ等の影響で一部発表等が次年度になったため、旅費等を次年度に繰り越して合わせて利用予定である。
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