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2023 年度 実施状況報告書

神経疾患における睡眠時ブラキシズムと睡眠障害に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K10034
研究機関福岡大学

研究代表者

梅本 丈二  福岡大学, 医学部, 准教授 (30320287)

研究分担者 吉村 力  福岡大学, 医学部, 准教授 (20511885)
藤岡 伸助  福岡大学, 医学部, 准教授 (20735584)
坪井 義夫  福岡大学, 医学部, 教授 (90291822)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード神経疾患 / 睡眠時ブラキシズム / 睡眠障害
研究実績の概要

【目的】多系統萎縮症(MSA)患者の終夜睡眠ポリグラフ(PSG)と睡眠時ブラキシズム(SB)の検査結果をパーキンソン病とその関連疾患(PRD)患者と比較し、MSA患者の特徴を把握する。
【方法】2020年8月~2023年12月まで当院睡眠センターでPSGを行う患者に、連続的にウェアラブル筋電計による咬筋筋電図を同時測定した。神経疾患患者12名(男性8名,女性3名,平均年齢69.3±13.4歳)について、PSG所見とSBの関連性を分析した。疾患の内訳はMSAとPRDが各6名であった。SBは、AASM scoring ruleに基づいてPhasic、Tonic、Mix波形に分類した。
【結果】無呼吸低呼吸指数(AHI)、睡眠効率(%)、周期性四肢運動指数(PLM index,回/時)は、それぞれMSA群23.9±21.8、72.2±6.7、53.7±53.0、PRD群20.2±5.0、77.7±11.1、4.4±3.1であった。SB(回/時)、Phasic波形(回/晩)、Tonic波形(回/晩)は、それぞれMSA群19.2±4.2、35.3±13.3、34.7±11.8、PRD群28.3±29.7、138.5±188.3、13.0±14.3であった。PLM indexとSBのTonic波形はいずれも両群間に有意差を認め(p=0.04、p=0.02)、MSA群がPRD群に比べ高値であった。Tonic波形のSBにおける割合は、MSA群22.7%、PRD群9.1%であり、両群間に有意差が認められた(p=0.01)。SBのTonic波形とPLM indexに明らかな相関関係は認められなかった。
【まとめ】MSA患者はPRD患者に比べPLMやSBのTonic波形の出現頻度が高く、睡眠の質低下に影響している可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

対象となっている神経疾患患者は現在12名であり、当初の目標数よりも下回っているが、統計処理は可能と考えられる。

今後の研究の推進方策

2024年度中に学会発表を行い、発表に際して受けた意見を結果の分析に反映させ、論文にまとめる予定である。

次年度使用額が生じた理由

対象患者が目標数に達するのを待って統計処理を行うこととなり、論文執筆と投稿が1年遅れたため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] パーキンソン病における睡眠障害2023

    • 著者名/発表者名
      梅本 丈二
    • 雑誌名

      老年歯科医学

      巻: 38 ページ: 28~31

    • DOI

      10.11259/jsg.38.2_28

    • オープンアクセス
  • [学会発表] OSASと神経変性疾患患者のPSG検査所見と睡眠時ブラキシズムの関係2023

    • 著者名/発表者名
      梅本丈二、道津友里子、吉村力、 宮地律子、口石みつ子、有馬久富、藤田昌樹
    • 学会等名
      日本睡眠学会第45回定期学術集会

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公開日: 2024-12-25  

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