• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

環境因子による細胞内シグナル増強と腫瘍悪性化についての相関の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K10041
研究機関神戸大学

研究代表者

榊原 晶子  神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (00569866)

研究分担者 長谷川 巧実  神戸大学, 医学研究科, 講師 (50546497)
榊原 俊介  神戸大学, 医学研究科, 客員准教授 (50444592)
楠元 順哉  神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (00870205)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードTRPVイオンチャネル
研究実績の概要

これまでのわれわれの研究では、生体から得られた口腔粘膜組織(舌、歯肉、 粘膜、口底)の癌細胞と正常粘膜細胞を用いてTRPV1-4イオンチャネルの発現が癌と正常組織でどのように特徴付けられるのかを 証してきた。
(real time PCR法および、免疫組織化学染色法により、①TRPV1,2,3,4全てにおいて、ヒト口腔正常粘膜(舌、歯肉、 粘膜、口底)での発現を確認。②口腔扁平上皮癌と口腔正常粘膜におけるTRPV1,2,3,4の発現量は、扁平上皮癌の方が有意に 増加。③TRPV1,2,3,4全てにおいて、ヒト口腔正常粘膜で‘飲酒あり’群の方が、‘飲酒なし’群よりも有意に増加。④TRPV2,3,4において、ヒト口腔正常粘膜で‘喫煙あり’群の方が、‘喫煙なし’群よりも有意に増加しており、TRPV1も増加傾向。)
これまでの研究は、生体から採取した粘膜癌細胞、粘膜正常細胞から採取した組織で行った。培養細胞においても同様な発現が認められるのかを検証中である。生体から採取した組織から細胞を 離しようと試みたが、困難であったため、細胞提供を受けて、培養している。正常粘膜細胞の培地と癌細胞の培地でまずは光刺激でカルシウムイオンチャネルが開くことを確認している。TRPVイオンチャネルの1-4のそれぞれに特有のチャネルを開くアゴニスト (例:カプサイシンやさまざまな温度設定)があるため、おのおので検証してきた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

口腔悪性腫瘍細胞(HSC3)および、口腔正常粘膜ケラチノサイト(HOMK)におけるカルシウムイオンチャネルは非常に繊細であり、振動を与えたり、温度変化があるだけで開いて細胞内のカルシウムイオンが流出してしまう。また、TRPV1~4の4種類のアゴニストについてHSC3とHOMKについて検証しているが、チャネルに作用するアゴニストがそれぞれ異なり、作用時間もさまざまであり、手探りで条件をすべて整えることが非常に難しくなっている。

今後の研究の推進方策

過去の論文を参考にしながら、各TRPVチャネルについて、カルシウムアッセイをおこなっていく。

次年度使用額が生じた理由

当初の予定よりもカルシウムアッセイがうまくいかず、条件設定に時間がかかっているため。

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi