研究課題/領域番号 |
21K10056
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 公治 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (90235341)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | エアロゾル感染 / 歯科診療 / COVID-19 / SARS-CoV-2 |
研究実績の概要 |
歯科診療時のエアロゾルの発生と拡散状況および通常の室内換気と口腔内および口腔外バキューム併用によるエアロゾルの拡散防止効果について、レーザーライトシートによる観察と粒子画像流速計を用いた定量的解析を行った。 電気メス使用時のサージカルスモークおよび回転切削器具(エアータービン、マイクロモーター)使用時のエアロゾルをレーザーライトシートにより観察した。 サージカルスモークの観察では、その拡散防止に口腔外バキュームが有効であることが示唆された。回転切削器具使用時のエアロゾル観察では口腔内バキュームの使用でエアロゾルの飛散を大幅に減少できることが確認された。 回転切削器具使用時の術者顔面相当部におけるエアロゾル発生推定個数は、口腔外バキューム単独で25%程度、口腔内および口腔外バキュームの併用で90%以上減少した。 以上の研究結果を国内学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い、臨床の場での新型コロナウイルス感染対策業務が増加した。 また緊急事態宣言下や蔓延防止等重点措置適用時は、県境を越えての人の往来に制限がかかり、外部研究指導者および分析器材の移動ができず、模擬臨床試験の実施が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
SARS-CoV-2の弱毒化、ワクチン接種率の向上に伴い、ヒト、モノの往来制限が緩和される方向にあり、研究を進めやすい環境が整ってきた。 また、2020年の新型コロナウイルス感染症パンデミック宣言から本研究計画の立案、研究開始以降に、医学領域以外の微粒子工学、室内環境学、流体力学など、他分野からのエアロゾル感染に関する研究結果が多数報告された。 これら医学領域以外からのエアロゾルに関する先行研究報告を参考として、歯科診療時のエアロゾル発生、拡散を検証するための解析方法を一部変更し研究を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の執行が遅れているため。 解析方法の変更に伴い、器材借用費用が減額となったため。
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