研究課題/領域番号 |
21K10098
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
大鶴 光信 長崎大学, 病院(歯学系), 講師 (60384864)
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研究分担者 |
栗田 浩 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (10273103)
柳本 惣市 広島大学, 医系科学研究科, 教授 (10315260)
梅田 正博 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (60301280)
桐田 忠昭 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70201465)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 舌癌 / 予防的頸部郭清 / 多施設共同研究 / バイオマーカー / 組織バンク |
研究実績の概要 |
本研究は「cN0舌癌における予防的頸部郭清術の前向き観察研究(END-TC study)」として科学研究費(基盤研究C)の補助を得て、2018年度より開始されたものに続く研究である。症例登録後に予防郭清をランダム化せずに根治治療を施行し,その後統一した経過観察を行うという実臨床に最も即した形の前向き観察研究を行うことにより,早期舌癌に対する予防郭清の明確な適応基準を明らかにすることを目的としている。本研究の参加目標症例数は800例である。2021年3月31日時点で約600症例が登録された。後1年の登録期間で概ね症例数は確保できる見通しである。引き続き、参加協力施設に試験参加のPR活動を行う予定である。データー管理も引き続き信州大学が参画する大学病院臨床試験アライアンスが運営する臨床研究支援システム(ACReSS)を用いて行う。結果については登録終了後にしか閲覧できないため、登録終了後に解析を行う予定である。本研究の解析段階での最大のポイントは,ランダム化しない形での前向き観察研究であるという点である。それ故,比較する研究群間の症例数の違いや背景因子の違いが大きくなる。そこでベースライン特性を調整するために傾向スコア法で症例のmatchingを行い解析する。 また、本試験では多数の症例を扱うため舌癌潜在的頸部転移のバイオマーカーの特定が期待できる。そのため、将来に向けての組織バンク構築を行うとともにバイオマーカーとしてCCND1の発現が有用であるかを明らかにする。そのため、組織バンクの構築について研究室や冷凍庫の準備を行い近日中に開始する予定であり、令和4年度にバイオマーカーの検索を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍ではあるが、現在参加症例の登録が順調にすすんでいる。そのため、研究はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、参加協力施設に試験参加のPR活動を行い、研究参加症例の登録を推進する。 また、組織バンク構築をすすめていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナの影響で研究打ち合わせの延期や中止になった学会があったため次年度使用額が生じた。しかし、2022年度はコロナの規制が緩和されたため研究打ち合わせや学会参加を行う予定である。
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