研究課題/領域番号 |
21K10099
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
高橋 望 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (60779172)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | tRNA修飾 / 口腔扁平上皮癌 / SAS / ミトコンドリア / 抗癌剤耐性 |
研究成果の概要 |
ms2i6A修飾酵素で あるCDK5RAP1を抑制した口腔扁平上皮癌細胞株SASおよび5FU耐性口腔扁平上皮癌細胞株FR2-SASにおいて、5-FUを投与した際の生細胞数の減少、死細胞数の割合の増加が確認された。さらにi6Aには抗腫瘍効果が存在することが知られており、今回、SASおよびFR2-SASにi6Aを投与することによって増殖能の減少を確認した。また、FR2-SASにおいてそれはよ り顕著であった。また、トリパンブルー染色を用いて生細胞と死細胞を測定したところ。i6A投与することにより濃度依存的に細胞死を誘導していることが示さ れた。
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自由記述の分野 |
外科系歯学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔癌は全頭頸部癌の約40%を占める癌であり、その80%以上を口腔扁平上皮癌が占めている。近年、免疫療法も含めた集学的治療が確立してきているが、診断・治療法の進歩にも関わらず、数十年の間、5年生存率に大きな改善はみられていない。近年、他領域ではあるが一部のtRNA修飾において子宮頸癌細胞と抗癌剤感受性との関連性に関する報告やグリオーマ幹細胞の性質維持との関連に関する報告など新たな知見が示されている。一方でOSCCとtRNA修飾との関連については未解明なままであり、新たな知見を得ることは長期間改善のみられないOSCCの治療成績向上の一助になり得ることが期待される。
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