研究課題/領域番号 |
21K10180
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
臼見 莉沙 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 助教 (90706946)
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研究分担者 |
細道 純 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (00420258)
谷山 義明 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任教授(常勤) (60372611)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ペリオスチン / スプライシングバリアント / 咬合機能低下歯 / 歯根膜 / 歯科矯正 / 虚血障害 |
研究実績の概要 |
これまで、咬合刺激低下後に矯正力を用いてラット臼歯を移動させる実験系において、咬合刺激の低下が歯根膜における退行性変化をもたらし、そのような咬合刺激低下歯を矯正力によって移動した場合、正常咬合歯とは異なる移動様相を呈し重篤な虚血障害を生じることを明らかにした。さらに、LIPUS照射によりその萎縮変化を軽減することを明らかにし、その結果、血管系だけでなくコラーゲン線維の産生および改造を担うTwist1-related periostinの関与が重要であることを発見した。そこで本研究は、上述した申請者の一連の研究結果を踏まえ、未知であるperiostinが関与する咬合刺激低下歯の歯周組織回復メカニズムの解明を目的とし研究計画を立案した。 当初の計画では①歯の形成におけるペリオススチンスプライシングバリアントの役割として、9週齢のC56BL6Nについて全配列を有するPn1、exon17ノックアウトマウスであるPn2、exon21ノックアウトマウスであるPn3、exon17&21ノックアウトマウスであるPn4の4種について歯周組織の形態学的および免疫組織学的解析を行い、必要に応じて in situ hybridization による観察も検討すること、②咬合刺激低下歯に対する歯根膜組織の再生・修復機構におけるその機能的差異として、臼歯咬合刺激低下モデルを用い各ペリオスチンノックアウトマウスM1の矯正学的な移動を行い、歯根膜周囲組織の再生・修復機構について機能的差異を解明することで、咬合刺激低下歯の歯周組織回復メカニズムに与えるペリオスチンスプライスバリアントの機能的差異の解明することとしていたが、ペリオスチンスプライシングバリアントがマウスの頭蓋顎顔面の成長、歯の形成自体に影響を及ぼすことが明らかとなり、まずそのメカニズムから解明することとなった。 現在、骨芽細胞および象牙芽細胞におけるスプライシングバリアントの精査と石灰化に与える影響を検証している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では①歯の形成におけるペリオススチンスプライシングバリアントの役割、②咬合刺激低下歯に対する歯根膜組織の再生・修復機構におけるその機能的差異、を明らかにすることで、咬合刺激低下歯の歯周組織回復メカニズムに与えるペリオスチンスプライスバリアントの機能的差異の解明することとしていたが、ペリオスチンスプライシングバリアントがマウスの頭蓋顎顔面の成長に影響を及ぼすことが明らかとなり、まずそのメカニズムから解明することとなったため。
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今後の研究の推進方策 |
ペリオスチンスプライシングバリアントが頭蓋顎顔面に及ぼす影響を明らかにしたのちに①歯の形成におけるペリオススチンスプライシングバリアントの役割、②咬合刺激低下歯に対する歯根膜組織の再生・修復機構におけるその機能的差異、を明らかにすることで、咬合刺激低下歯の歯周組織回復メカニズムに与えるペリオスチンスプライスバリアントの機能的差異の解明する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画では①歯の形成におけるペリオススチンスプライシングバリアントの役割、②咬合刺激低下歯に対する歯根膜組織の再生・修復機構におけるその機能的差異、を明らかにすることで、咬合刺激低下歯の歯周組織回復メカニズムに与えるペリオスチンスプライスバリアントの機能的差異の解明することとしていたが、ペリオスチンスプライシングバリアントがマウスの頭蓋顎顔面の成長に影響を及ぼすことが明らかとなり、まずそのメカニズムから解明することとなったため。
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