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2023 年度 実施状況報告書

咬合刺激低下歯の歯周組織に与えるペリオスチンスプライスバリアントの機能的差異

研究課題

研究課題/領域番号 21K10180
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

臼見 莉沙  東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 助教 (90706946)

研究分担者 細道 純  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (00420258)
谷山 義明  大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任教授(常勤) (60372611)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード歯科矯正 / スプライシングバリアント / ペリオスチン / 咬合機能低下
研究実績の概要

当初の計画では①歯の形成におけるペリオススチンスプライシングバリアントの役割として、9週齢のC56BL6Nについて全配列を有するPn1、exon17ノックアウトマウスであるPn2、exon21ノックアウトマウスであるPn3、exon17&21ノックアウトマウスであるPn4の4種について歯周組織の形態学的および免疫組織学的解析を行い、必要に応じて in situ hybridization による観察も検討すること、②咬合刺激低下歯に対する歯根膜組織の再生・修復機構におけるその機能的差異として、臼歯咬合刺激低下モデルを用い各ペリオスチンノックアウトマウスM1の矯正学的な移動を行い、歯根膜周囲組織の再生・修復機構について機能的差異を解明することで、咬合刺激低下歯の歯周組織回復メカニズムに与えるペリオスチンスプライスバリアントの機能的差異の解明することとしていたが、ペリオスチンスプライシングバリアントがマウスの頭蓋顎顔面の成長、歯の形成自体に影響を及ぼすことが明らかとなり、まずそのメカニズムから解明することとなった。
現在、骨芽細胞および象牙芽細胞におけるスプライシングバリアントの精査と石灰化に与える影響を検証を進めている。また、歯髄腔の体積はexon17およびexon17&21のノックアウトマウスにおいて有意に小さい値を呈していることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

骨芽細胞および象牙芽細胞においてペリオスチンが石灰化に与える影響をin vitroで解析しているが結果が安定せず時間を要している。

今後の研究の推進方策

上記in vitroの研究に加え、咬合刺激低下歯に対する効率的な矯正学的移動システムの構築として、ラット上顎切歯に咬合板を、下顎切歯に金属冠をそれぞれ装着し上顎第一臼歯 (M1) の咬合刺激を排除(ラット臼歯咬合刺激低下モデル)し、矯正的歯の移動として10gfのTi-Niコイルスプリングを用いM1の近心移動を開始する。移動開始1、2、3および7日後に、M1の移動様相ならびに周囲骨の骨性状をマイクロCTを用いて評価する。また、非脱灰新鮮凍結切片を作製し、歯の移動時における歯根膜の変化を、VEGF、VEGFR-1、VEGFR-2やTwist1periostin、CtgfおよびRunx2等の各種の血管新生因子および血管標識因子、フリーラジカル、炎症性サイトカイン、細胞外マトリクスなどの免疫組織学的解析、リアルタイムPCRによるメッセージレベルでの発現の定量化やイムノブロッディング
法によるタンパク質レベルでの発現量の分析を行う。その後、
1) 咬合刺激低下歯の実験的歯の移動時にLIPUSを照射する方法
2) 咬合刺激低下歯に軽度の虚血負荷を繰り返し与えたのち矯正力を用いて移動する方法
に関する比較解析を行い、咬合刺激低下歯に対する効率的な矯正学的移動システムを検討する。

次年度使用額が生じた理由

動物実験を翌年実施する計画としたため。

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公開日: 2024-12-25  

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