研究課題/領域番号 |
21K10190
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
大賀 泰彦 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (40780002)
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研究分担者 |
宮脇 正一 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (80295807)
前田 綾 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 講師 (10457666)
井戸 章雄 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (30291545)
上村 修司 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 准教授 (60448561)
高橋 広太郎 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 医員 (50896983)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ブラキシズム / 胃食道逆流症 |
研究実績の概要 |
胃食道逆流症がブラキシズムのリスクファクターであることが明らかとなっており、これまで我々は、食道への酸注入が咀嚼筋活動を亢進させることを報告してきた。しかし、食道への酸の注入量は少量であり、必ずしも胃食道逆流を再現しているとは言えず、胃食道逆流症で生じる胸焼け症状と咬筋活動との関係はまだ明らかになっていない。一般公募した対象者において、pHセンサー付き液体注入用経鼻カテーテルを食道に留置し、生理食塩水を食道内に注入し、その後、酸(0.1N HCl溶液)を食道内に注入した。また、対象者にビジュアルアナログスケールを用いて不快感等の典型症状(胸やけ、不快感、酸味や苦味、痛み、膨満感)を記録させ、食道知覚の程度を評価した。同時に、咀嚼筋の筋活動を調査した。生理食塩水注入時と酸注入時の咀嚼筋活動および典型症状について、統計学的に比較した。生理食塩水注入前後では、咀嚼筋筋活動に有意な増加は認められなかったが、不快感のVAS値は有意に高かった。酸注入前後では、咬筋および側頭筋の活動が有意に増加し、胸焼け、不快感、および膨満感の項目で、VAS値が有意に高かった。食道内酸注入後に、咬筋および側頭筋の活動が増加し、生食注入では認められなかった胸焼けや膨満感を感じていたことから、食道内の酸刺激による食道知覚が咬筋活動や側頭筋活動を増加させたことが示唆された。以上より、覚醒時に胃食道逆流が生じた場合、胸焼け等を自覚することによって、ブラキシズムの頻度を増加させている可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の影響で被検者が集まらない状況が続いている。
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今後の研究の推進方策 |
臨床研究以外の動物実験を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響で被検者の確保が難しく、謝金等が生じなかった。今後は臨床研究以外の動物実験を積極的に進める予定である。
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