研究課題/領域番号 |
21K10209
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
横井 彩 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (00612649)
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研究分担者 |
丸山 貴之 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (30580253)
江國 大輔 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (70346443)
森田 学 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (40157904)
山中 玲子 岡山大学, 大学病院, 助教 (00379760)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 頭頸部がん / がんサバイバー / Quality of Life / 口腔機能 / 舌圧 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、頭頸部がんに対する治療を終了した頭頸部がんサバイバーにおいて、①術後の早期復職に関連する口腔機能の特定と、②術後早期からの嚥下訓練による早期復職・QOLへの影響について明らかにすることである。 令和3年度では、頭頸部がんサバイバーにおいて就労状況と、QOL、口腔機能との関係について明らかにした。具体的には、口腔ケア目的に予防歯科外来を受診した頭頸部がんサバイバーに対し、以下の項目について評価した。1,就労状況(就労日数・時間)、2,QOL(自己記述式アンケート)、3,口腔機能(舌を押し上げる力、口の開き具合、口の中の粘膜の水分量、かみ合わせ、舌上の細菌の量、自己記述式アンケート)。対象者95名のうち、39名ががん治療後に復職していた。仕事をしているがんサバイバー28名と、仕事をしていないがんサバイバー28名との間で、QOLと口腔機能を比較した。 統計解析の結果、仕事をしていないがんサバイバーは、仕事をしているがんサバイバーと比較し、再発や転移などで再手術を受けた者の割合が高く、QOLが低かった。また、仕事をしていないがんサバイバーは、仕事をしているがんサバイバーと比較し、嚥下機能の指標となる「舌を押し上げる力(舌圧)」は同程度であるものの、口腔機能に関するアンケート調査において、「嚥下機能に問題がある」と答えた者の割合が高かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
分析対象者は十分確保できており、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
分析方法について再検討する。就労状況について詳しく聴取することで、交絡因子となりうる事象について検討する。また、対象者を絞りサブグループ解析を行うことで、より厳密な口腔機能の比較を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究責任者が産休により、研究が一時中断してしまったため。
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