研究課題/領域番号 |
21K10225
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
土門 ひと美 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (60747145)
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研究分担者 |
鷲尾 純平 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (20400260)
高橋 信博 東北大学, 歯学研究科, 教授 (60183852)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 歯周病関連菌 / 増殖抑制 / 代謝抑制 |
研究実績の概要 |
Porphyromonas gingivalis(Pg)、Prevotella intermedia、Fusobacterium nucleatumといった歯周病関連菌は、タンパク質やジペプチドを特異的に代謝し増殖する。現在、歯周病の予防・治療薬は、クロルヘキシジンなどの非特異的殺菌剤が主流である。しかし、これら細菌のタンパク質・ジペプチド代謝を選択的に阻害する薬剤を見い出せれば、歯周病を『選択的に予防』でき『口腔マイクロバイオームの健全化』を図ることが可能となる。 令和4年度も令和3年度に続き、フッ化物によって阻害される新たな酵素の特定を試みた。令和元年度に、Pg ATCC33277Tの最終代謝産物および菌体内中間代謝物の量の変化を、それぞれHPLCおよびCE-TOFMSを用いて測定した。フッ化物の共存により、細菌数当たりの最終代謝産物量がいくつか増加していると共に、その代謝経路上にある幾つかの中間代謝物の減少がみられた。これらのことから、減少している中間体産物が他の代謝経路に流れていることが想定された。そこで、他の代謝経路に流れていると想定される反応系の中間代謝物を基質とし、超音波粉砕により菌体から抽出した酵素を用いて、フッ化物による酵素活性の影響を検討した。複数の酵素がフッ化物阻害対象として特定されつつあり、現在、阻害効果の最終確定を進めているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究実績欄に記載したように、令和4年度に予定していた項目に取り組んだが、実験方法や使用する基質など再検討が必要となった。コロナ禍のため製造休止状態の試薬もあり、想定していた実験を行うことができなかった為、次年度に継続して行うこととなり、この区分となった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度も継続し、フッ化物によって阻害されるPg ATCC33277T代謝酵素の特定など、予定していた項目に取り組み、阻害メカニズムを解明する。なお、得られる研究成果は、歯科基礎医学会などの学術大会にて発表する予定し、国際誌への投稿を目指したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和4年度に予定していた項目に取り組んだが、実験方法や使用する基質など再検討が必要になった。コロナ禍により備品や試薬購入の遅延等で思うように実験が進まず、次年度に継続して行うことになったため、それらの実験に必要な研究用備品や試薬の購入費用を繰り越すこととなった。 繰り越し分については、延期した実験を実施する際に予定通りに行うほか、次年度の情報収集・学会発表などの旅費として使用予定である。さらに、論文作成費用としても使用予定である。
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