研究課題/領域番号 |
21K10229
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
古田 美智子 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (20509591)
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研究分担者 |
山下 喜久 九州大学, 歯学研究院, 教授 (20192403)
二宮 利治 九州大学, 医学研究院, 教授 (30571765)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 歯科疾患 / 性差 / 歯周病 |
研究成果の概要 |
本研究では、インスリン抵抗性に関与するレチノール結合タンパク質(retinol binding protein-4, RBP4)の血清中濃度を測定し、肥満と歯周病の関連の性差にRBP4が影響しているかを調べることを目的としたが、肥満→RBP4→歯周病の関連性が認められなかった。一方、因果媒介分析を行った結果、肥満→高感度CRP→歯周病の関連性が女性で認められた。この関連性では、直接効果はなく、間接効果が認められ、その媒介割合は47.8%であった。本研究でのRBP4の結果を考慮すると、肥満と歯周病の関連性にインスリン抵抗性が媒介しておらず、女性においては炎症状態が媒介していることが示唆された。
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自由記述の分野 |
予防歯科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯科疾患の性差に着目している研究は未だ少なく、本研究で口腔と全身の健康の関係の性差を引き起こす「鍵因子」としてインスリン抵抗性ではなく、炎症が関与していることを見出した。この研究結果は歯科疾患の性差の原因を究明する一助となりうる。また、本研究の結果では、男性では肥満と歯周病の関連性は認められなかったが、女性の場合は肥満を防止することによって、全身の炎症状態を抑えることができ、歯周組織状態を良好に保つ可能性を示唆している。
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