研究課題/領域番号 |
21K10235
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
篠原 光代 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (00301507)
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研究分担者 |
塩田 智美 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70449073)
植田 耕一郎 日本大学, 歯学部, 教授 (80313518)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 神経・筋疾患患者 / 口腔問題 / 口腔ケア / 筋ジストロフィー / ミオパチー / 重症筋無力症 |
研究実績の概要 |
先天性、後天性神経・筋疾患患者の口腔問題と治療の実態を調査する目的でアンケート調査を行った。調査は障がい者歯科学会に在籍している歯科医師、施設あてに送付した。アンケート送付数は658件、FAXでの回答数は96件、Webでの回答数は119件で総数は215件であり回答率は33%であった。 1、215件中対象患者の診療経験の有無について有るは160件、無しは55件であり、現在までの治療患者数は総計11311例であった。年間における診療を行った患者の病名は筋ジストロフィー347例、重症筋無力症170例、ミオパチー83例、脊髄筋萎縮症73例、その他が170例であった。その他の病名はALS、大脳基底核変性症、脊髄小脳変性症、ミトコンドリア病他多数であった。 2、筋ジストロフィー患者への治療は、クリーニング120例、う蝕治療82例、摂食嚥下訓練33例、歯列矯正2例、その他としては抜歯、顎関節脱臼の整復、ナイトガード作成、義歯作製であった。患者の治療頻度は3か月が61例、毎月が29例、患者の希望時が25例、6か月が23例であった。多く見られる口腔内症状は歯周病85例、う蝕64例、歯列不正62例、嚥下障害53例、咀嚼障害52例、開口障害49例、巨舌35例、顎顔面形態の異常32例、閉口障害30例、口腔乾燥26例、その他としては歯ぎしりによる咬耗、口傷、顎関節脱臼、構音障害、誤嚥などが挙げられていた。 3、患者の治療を行う上で注意していることは患者のポジショニングが127件で最も多く誤嚥に注意しながら吸引を行い治療を行っているとのことであった。患者や家族が日常の口腔問題で困っていることは口腔ケアを自身や家族が行うことは困難が最も多く116件、一般の歯科では受け入れてもらえないが102件であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アンケート調査は終了しており、現在集計の途中である。最終結果を分析後、抄録を作成し、今月末までに日本障がい者歯科学会の学会発表の登録申請を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は難病外来より紹介される患者の口腔内の精査を行っていく。現在4名の評価中であり、対象者を増やしていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により学内への立ち入りの規制もありアルバイトを雇うことが出来ず、人件費は次年度に申請予定である。また同様の理由によりや学会出張もWEBとなっていたため出張費についての費用も次年度に申請予定である。
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