研究課題/領域番号 |
21K10272
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研究機関 | 大手前短期大学 |
研究代表者 |
関根 伸一 大手前短期大学, 歯科衛生学科, 教授 (70506344)
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研究分担者 |
久保庭 雅恵 大阪大学, 大学院歯学研究科, 准教授 (00303983)
山口 佳則 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), その他 (20386634)
竹内 洋輝 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40572186)
笠川 あや 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (40876679)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 歯周病の分類 / グレード / POCT |
研究実績の概要 |
有害な微生物の迅速な診断は公衆衛生に非常に重要である。また本研究は歯周病のグレード決定におけるポイントオブケア(POCT)に応用することができる。連続流PCR(CF-PCR)は、異なる温度のヒーター上にマイクロ流体チップを配置することで、ターゲット遺伝子の迅速な増幅を実現できる。しかし、加熱による気泡や蒸発が常に発生し、増幅が安定しない欠点がある。また、一定の高さを持つCF-PCRマイクロ流体チップでの水中油滴は、長く蛇行するマイクロチャネルによる高い抵抗のため解析に時間がかかる。これらの欠点を克服するため、流体抵抗を減少させる二重層の水滴CF-PCRマイクロ流体チップを提案し、ナノリットルの水滴を生成して気泡や蒸発を最小限に抑えた。 本年度の実験では、以下のことを示した。①流体抵抗は、T字型接合部の高さが一定の場合、蛇行するマイクロチャネルの高さの増加に伴い減少する。②流速、水滴のサイズ、および生成される水滴の数は、T字型接合部の断面積および水圧と正の相関がある。③他の実験条件が同じ場合、水圧が高いと水滴の融合が発生する。④T字型接合部の断面積が1600 平方μm(40 × 40 μm)および水圧が7 kPaである場合、0.032 nLの水滴が生成される。⑤Porphyromonas gingivalisのターゲット遺伝子を11分16秒以内に増幅し、水滴からの蛍光を観察することができた。
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