研究課題/領域番号 |
21K10304
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
辻野 彰 長崎大学, 病院(医学系), 教授 (70423639)
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研究分担者 |
松本 武浩 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (20372237)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 遠隔医療 / 専門医療支援 / 離島 / 神経疾患 |
研究実績の概要 |
ウイズコロナ時代の切り札として種々の遠隔医療が全国的に試みられるようになった。しかし、遠隔診療の持続運用・普及拡大にまで至っていない。我々はこれまでの研究で、専門医不在の離島にカメラ付きスマートグラスを利用したDoctor to Doctor with Patient(D to D with P)のバーチャル専門外来を開設してその有用性を示した。本研究では、その診断精度と利便性をさらに高めるため、長崎県離島の対馬病院の総合内科外来において、高解像度・広視野角のヘッドマウントタイプのウェアラブルカメラをオンライン診療システムに融合させた遠隔専門医療支援(サイバーコンサルテーション)を構築し、臨床的有用性のエビデンスを作るものである。本年度は、遠隔診療支援システムとしてYaDoc QuickならびにウエアラブルカメラとしてGoProをそれぞれオプティマイズし、その運用方法について主としてオンラインで協議を重ねた。また、あらかじめ神経疾患領域で遠隔診療を行うための診断学「遠隔神経診断学」を作成、デモンストレーションを繰り返して関係する医師に対してトレーニングを行った後、実際に患者さんで試験運用をはじめた。診察予約・機器接続には問題なくアクセスは良くなった。しかしながら、本システムで可能となる診療範囲(診察内容、診察時間、診察後の対応など)と患者・主治医から抽出するデータ(満足度の他、導入前の主治医のスキルなど)を、本格導入の前に改めて現地の主治医と決めておく必要があると判断された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ第7波、8波の影響で、離島において外来患者が激減、離島の医師もコロナ罹患したり、濃厚接触者になって研究を思うように進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
さらに外来患者を増やして遠隔診療を実践していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
現地(離島)で具体的な遠隔診療の方法について討議を重ねる予定であったが、コロナ感染拡大で出張できなかった。次年度、本年度実施する予定であった本格導入を開始するため、機器整備費・運用費を計上する予定である。
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