研究課題/領域番号 |
21K10310
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
角田 ますみ 杏林大学, 保健学部, 准教授 (40381412)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 倫理教育 / 介護倫理 / 生命倫理 / 倫理研修方法 / 研修プログラム開発 |
研究実績の概要 |
研究計画に沿って、R3年度は倫理教育のプログラム開発にかかわる文献や媒体の情報収集を行い、文献調査を行った。それにより最適な研修プログラムの具体的な内容を検討した。また、倫理的問題に対する対処意欲や行動の実際、倫理教育の現状とニーズなどを把握するために、インタビュー調査を予定し、パイロットスタディになるインタビュー計画を作成した。残念なことにコロナ禍の余波を受けて、対象となる介護施設では要介護高齢者が多く入所していることから家族等の面会も制限している状況であり、実際にパイロットスタディを行うことができなかった。そのため、今後はコロナの状況をふまえつつ、感染予防につとめてパイロットスタディが実施できるように再計画を練っていく。 また、研究過程で、倫理教育プログラムの中心的テーマを生命倫理のトピックから絞っていく予定であったが、複数の介護施設職員から、利用者の意思決定支援が現在の介護職員の関心として多くあげられているという情報が寄せられた。特にアドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Plannig:以下ACP)は、介護業務が医療行為や看取りにまで拡大してきたことを受けて、職員の関心が高まっている。そこで、倫理教育プログラムのテーマをACPを中心にして展開できないかを検討した。そのため、ACP関連の文献調査を追加で行い、介護におけるACPに関する論文を執筆した。今後は、今回得たACPの知見を活かし、ACPを中心的テーマとして倫理教育プログラムを開発していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
概要でも述べたとおりコロナ禍の余波を受けて、対象となる介護施設では要介護高齢者が多く入所していることから家族等の面会も制限している状況であり、施設によっては各職員にzoomで行うことが難しい状況もあったため、実際にパイロットスタディを行うことができなかった。そのため、今後はコロナの状況をふまえつつ、感染予防につとめてパイロットスタディが実施できるように再計画を練っていく。 しかし、倫理教育プログラムの中心的なテーマのターゲットが絞れたため、プログラム内容の構築に時間をかけることができたので、今後に生かしていく。
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今後の研究の推進方策 |
コロナの状況をふまえつつ、感染予防につとめてパイロットスタディが実施できるように再計画を練っていく。また、倫理教育プログラムの中心的なテーマをACPにしぼり、介護現場における倫理研修の有効なプログラムについてさらに検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響により、研究対象としている介護施設での調査やパイロットスタディができなかったため、当初予定していた予算を使用することができなかった。次年度コロナの状況をみて調査を実施し、計画的に予算を執行する予定である。
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