「電子カルテ」を適切な保険診療実践記録としての視点から検証することにより、その不備・弱点を見出して、「電子カルテ」の機能向上を図った。全診療科に共通する事項については、医師の記載漏れ防止対策として「電子カルテ」内に必須項目をもつテンプレートの作成が有効であり、研究期間内に69事項を作成した。クリニカルパスについても検証を実施した。 医療DXは、マイナンバーカードと保険証の一体化は出来たが、診療報酬DXについてはその進展は皆無である。この原因は、基盤となる医療情報の標準化と「電子カルテ」が普及しない現状で推進しようとしたこと、国民にリスクを上回るメリットの説明がなされていないことが考えられた。
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