研究課題/領域番号 |
21K10327
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
小比賀 美香子 岡山大学, 医歯薬学域, 講師 (00610924)
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研究分担者 |
木股 敬裕 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (50392345)
松本 洋 岡山大学, 医歯薬学域, 講師 (20423329)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ビジュアルアート教育 / 気づき / 対話 / 内省 |
研究実績の概要 |
我々は、様々な気づき、自己省察、深く考える力を育むため、本邦初であるビジュアルアート教室「1)デッサン、2)美術館ワーク(対話型鑑賞)、3)アートプレゼンテーション の3部門」を700名以上の臨床実習中の医学生に実施してきた。このうち、「アートプレゼンテーション」では、以下の課題を学生に与えた。 ・過去の経験や今後の自己姿勢を反映する作品等を選択し、選択作品と選択理由を含めた感想文を実習中に提出する。 ・実習最終日に、作品をプレゼンテーションしグループ内で対話する。 ・アートは、絵画、写真、彫刻、詩、小説、歌詞、近代アート、自作アートなど何でも構わない。 医学部生113名( 4 ~ 5 年生)を対象とした、アートプレゼンテーションの選択作品は、医学医療に関係あるもの12(10.1%)、関係ないもの101(89.9%)で、絵画72、詩や詞、聖書などの文字11、写真 7、彫刻彫像 6、風刺画 5、その他現代アートやアニメなどが12と非常に多岐に渡っていた。内容としては、生き方に関するもの68、医師の姿勢13、死生観 6 、その他として社会問題、表現方法、美しさ、欲など、様々なテーマが26であった.アンケート結果からは、「プレゼンを通じた内観」「他者の考えの共有」「対話することについて」「これからの姿勢」「医療に対する姿勢」に関する気づきが得られていた。 ビジュアルアート教育の中で、デッサン、美術館ワークにプアートプレゼンテーションを加えたことで、今までの人生や経験、今考えていることや大切にしていることなどを内省し、さらに他者と対話することで、多様な視点や新たな深い気づきが生まれることが示唆された。
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