研究課題/領域番号 |
21K10329
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
池田 正行 香川大学, 医学部, 客員研究員 (10242215)
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研究分担者 |
嶋澤 るみ子 東海大学, 医学部, 教授 (00411083)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 医薬品評価学 / レギュラトリー・サイエンス / 医薬品情報 / 承認審査 / 生活習慣病 / 人種差 / 医師主導治験 / モニタリング |
研究実績の概要 |
●【背景】一般に女性は男性よりも心血管イベントのリスクが低いとされているが、特に糖尿病患者においてはデータが不足している。本研究では、2型糖尿病と冠動脈疾患(CAD)を有する患者における心不全(HF)イベントのリスクの性差を調査した。また、心血管危険因子の管理とHFイベントとの関連も評価した。【結果】2型糖尿病とCADを有する日本人女性は、男性よりもHFのリスクが高い。HFリスクと危険因子管理との関連において、特にLDL-cと収縮期血圧に関して、有意な男女交互作用が観察された。2型糖尿病とCADを有する患者の冠動脈疾患予防に関して、リスクファクター管理の有効性は男女で異なる可能性がある。(BMJ Open Diabetes Res Care. 2022;10:e002707) ●【背景】日本では、多くの医師主導型非承認臨床試験が実施されてきたが、臨床試験における不正行為の発見により、脆弱な品質管理が露呈した。日本では臨床研究法の施行によりモニタリングが義務化されたが、そのような臨床試験で発生するエラーは十分に認識されていなかった。本研究の目的は、循環器疾患患者を対象とした医師主導型臨床試験において、早期にリスクに応じたオンサイトモニタリングを実施し、エラーを明らかにすることである。【結果】本研究で行われたリスク適応型の早期モニタリングでは、医師主導の臨床試験、特に患者登録時に多くのエラーが発生することが示された。このような早期モニタリングは、治験責任医師が重大なエラーを発見し、対処して、進行中の臨床試験の質を改善する上で、修正不可能な状態になる前に解決できる可能性が示された。(Jpn J Clin Pharmacol Ther 2023;54:9-16)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1.人員を含めた研究体制の整備が十分であったこと。2.研究手法が確立していたこと。3.予定していた期間内に十分なデータが得られたこと。
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今後の研究の推進方策 |
次年度も研究を進め、得られた結果を取りまとめる。これまでワクチンの開発、生活習慣病の疫学、臨床試験のモニタリングというように医薬品の開発・承認審査において異なるフェーズからそれぞれ結果が得られたので、最終年度はどのフェーズのデータが、開発・承認審査にどのような影響を与えるのかを検討し、総括することになると考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は調査すべきデータの多くが規制当局からの公開資料の中に見出せたため、商用データベースを購入を繰り越すことができた。次年度は調査する品目に関するデータの多くが商用データベースの中にあり、今年度よりもはるかに高額となる。さらに最終年度は投稿論文が多くなる予定で投稿料も多額になる見込みである。
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