研究課題/領域番号 |
21K10339
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
内海 美保 神戸学院大学, 薬学部, 講師 (80552231)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 地域志向性 / 薬学生 / 薬学教育 / 薬剤師 / 地域偏在 / 地域医療 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,薬学生の将来選択に関わる現状と薬学生の地域志向性を高めるための教育の現状を明らかにすることである。 2021年度は,文献検討,及び薬学部,医学部,看護学部において専門職の地域偏在の緩和やキャリア教育,地域医療教育等に携わる教員への聞き取りを行い,インタビューガイドの立案を行った。また,全国の薬系大学・薬学部の中から選定した調査対象校の学生,及び教員に対しインタビューを実施し,学生に対しては大学受験時に薬学部を志望した理由,家庭環境(実家が薬局,奨学金の借入有無等),薬学部での学びと将来選択との関連性,将来選択に際して拡張して欲しい教育プログラム,卒業後の進路選択の際に考慮する事項,キャリアプラン,働き方への希望等について,教員に対しては薬学生の地域志向性を高めるための教育の実施の有無や薬学生の地域定着に向けた取り組み等について調査した(学生21名,教員3名)。さらに,各大学から薬学生の地域志向性を高めるための教育や取り組みに関する資料の収集を行った。これら現地調査で得られたデータに対しては現在,分析を進めているところである。一方で,新型コロナウイルス感染症の影響により県外への移動が制限され,または感染拡大防止の観点から当初予定していた全国各地での調査が一部実施できなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響により県外への移動が制限され,研究代表者が調査対象校を訪問し,インタビューを行う計画が遂行できない状況があった。加えて,一部の大学からは感染拡大防止の観点から研究協力が得られない状況があった。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は,インタビュー未実施の地域の大学に再度,研究協力を求めるとともに,インタビューデータの分析を進め,薬学生の将来選択に関わる実態の体系化を試みる。また,これらの結果を踏まえ,質問紙(薬学生用,薬学部用の2種類)を作成し,全国の薬学生を対象にアンケートを実施する(薬学部用は2023年度に実施予定)。今後の研究については,メールやオンライン会議を最大限活用し,研究協力者との議論を重ね,研究の推進を図っていきたい。また,対面による調査が難しい場合の代替策も検討していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度に予定していたインタビューが一部実施できなかったため,調査対象校への旅費や調査対象者への謝礼,テープ起こし費用等が発生せず,次年度使用額が生じた。 次年度は,インタビュー未実施の地域の大学でインタビューを行うとともに,全国の薬学生を対象にアンケートを実施する予定である。助成金はこれら調査に伴う諸費用(旅費,謝礼,テープ起こし費用,印刷・製本費,郵送費等)に使用する予定である。
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