研究課題/領域番号 |
21K10341
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
荒木 俊介 産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (20515481)
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研究分担者 |
江口 尚 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (50722146)
田村 正徳 佐久大学, 看護学部, 客員教授 (50143459)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 医療的ケア児 / 在宅医療 / 就労支援 |
研究実績の概要 |
全国(北海道、青森県、栃木県、東京都、滋賀県、大阪府、福岡県、熊本県)の医療的ケア児の支援を行っている事業所(診療所、訪問看護ステーション、児童発達支援)が関わる医療的ケア児の保護者に対して就労状況とストレスに関するアンケート調査を実施した。対象となった130名に対してオンラインで回答を依頼し、121名(回答率:93.1%)から回答を得た。121名(母親117名、父親4名)中、現在「働いている(パート・アルバイト含む)」は59名(47.9%)、「働いていない(休職中など、今後復職予定)」9名(7.4%)、「働いていない(特に働く気はない)」12名(9.9名)、「働いていない(働きたいと思っているが現在は働いていない)」41名(33.9%)であった。対象者の精神的健康度に関するスクリーニングツールであるK6の中央値は6点で、5-9点が39名(32%)、10-14点が24名(20%)、15点以上が11名(9%)となっており、国民生活基礎調査における一般集団と比較してかなりストレスが高い集団であることが明らかとなった。今後はこの調査結果の解析と公開をさらに進めていくことにより、医療的ケア児の保護者の就労に関するストレス及び課題を明らかにしていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の中核をなすアンケート調査を医療的ケア児をもつ全国の121家族から回答を得ることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は就業状況に影響する因子(レジリエンスなどの個人特性および環境要因)とストレスの関連性について解析を進めるとともに、共同研究者とともに回収した調査結の公開方法について検討を進めて行く。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染により研究協力者との会議がオンラインとなり、出張が予定より少なくなった。また、外部に依頼したオンライン調査のプラットホーム作成について予定より安価に作成することができたため。来年度は研究解析及び研究成果の発表などに使用する予定である。
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