研究課題/領域番号 |
21K10345
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤森 研司 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80264539)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 電子レセプト / 介護レセプト / データベース研究 / 骨粗鬆症 / 機械学習 |
研究実績の概要 |
電子レセプト、介護レセプトを臨床的視点で分析可能な形のデータベース化を行い、両者の個人連結により医療・介護を一体のものとして分析を行う環境を構築する。今年度は北海道国保連合会の医療レセプト、介護レセプトの8年分を使用し、個人連結された分析用データベースを構築した。医療レセプトはDPCデータの構造に合わせて変換を行い、実施日を使用した時系列の分析を可能とした。傷病名はレセプト電算コードをICD-10に変換し、患者ごとのすべての対象レセプトからICD-10レベルで最も古い診療開始日を求め、疾患の発症日の代理情報とした。DPCレセプトの傷病名(SB)では診療開始日の情報がないため、入院日を診療開始日とした。骨粗鬆症が研究対象であるが、エンドポイントとして新規の骨折を捉える必要がある。大腿骨近位部骨折は対応する手術との組み合わせで、新規と陳旧性の区別が可能と思われるが、椎体骨折は特定の明確な治療手技がないため、新規と陳旧性の区別が難しい。傷病名の骨折部位からどの程度新規骨折の検出が可能か検討中である。 臨床的観点では医療レセプト、介護レセプトはそれぞれに情報の粒度が異なるため、一定程度粒度を揃えるための工夫を検討している。特に介護レセプトはサービス種別と請求コードが多岐にわたるため、臨床的な視点で一定の粒度にまとめるためのマスターを作成中である。 本研究では骨粗鬆症治療と効果の実態を明らかにするのみならず、臨床視点での活用の可能性を高めるための医療レセプト、介護レセプトの情報の在り方、追加すべき項目等について、検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
三年計画の一年目として、概ね順調に経過している。基本的なデータベースの構築を終え、粒度の調整、各種マスターの作成を継続している。骨粗鬆症に関する医療費を集計するため、機械学習の手法を利用できないか検討を始めている。
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今後の研究の推進方策 |
骨粗鬆症の治療と骨折イベントとの関係を明らかにし、予防にかかる費用、骨折治療に係る費用を求める。高齢者が対象の多くを占めるため、骨折後の医療費はレセプトの診療内容すべてではないため、骨折治療に係る部分を抽出する必要がある。そのための分析手法を開発する。 介護レセプトも同様で、全てが骨折に伴う介護サービスではない可能性があり、医療レセプトから得られた併存症の情報より、介護サービスを疾病別に分離する手法を開発する。 従前、分離のためのマスターは経験則に基づく手作業によるところが大きいが、AI技術を活用し分離可能か検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
記憶装置(RAID)及びコントローラーの購入を計画したが、世界的な半導体不足のため年度内の調達ができず、次年度に調達とした。
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