研究課題/領域番号 |
21K10398
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
大津山 賢一郎 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (10432741)
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研究分担者 |
常岡 英弘 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授(特命) (40437629)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 猫ひっかき病 / ワクチン / Bartnella henselae / 急性期診断 |
研究成果の概要 |
猫ひっかき病(CSD)の病原菌であるBartonella henselaeをCSD患者血清を用いたIgMウエスタンブロット(IgM-BW)解析から得られた4群パターンのうち、特に10kDa付近はCSD患者血清全体の60% に検出される。10kDaは抗原となる蛋白質としては分子量が小さいためLPSの可能性がある。そこでB. henselaeからLPSを抽出しIgM-WBを行うとLPSの反応は見られなかった。しかし、十分な抽出ではなかった可能性があり今後の検討が必要である。また、質量分析により検出された抗原候補蛋白質の合成を行なっており、同定を現在進めている。
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自由記述の分野 |
臨床微生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わが国のネコの飼育数は1000万頭であり、疫学的調査の結果B. henselae感染率は10%であることから少なくとも100万頭の保菌が考えられる。また、ヒトへの感染はノミが媒介しており年間1万人は感染していることが推測されている。これらのことから市中医療機関で容易に検出できるCSD検出キットの開発と予防法としてワクチンの開発は急務である。検出では急性期に検出することが重要となるため感染初期に出現するIgMの抗原を同定する必要がある。今回の研究成果は質量分析により得られた抗原候補のうち合成できた蛋白質に関しては抗原候補から除外することができたため、LPSの解析も含め後一歩のところまで来ている。
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