研究課題/領域番号 |
21K10434
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研究機関 | 国立水俣病総合研究センター |
研究代表者 |
山元 恵 国立水俣病総合研究センター, その他部局等, 部長 (70344421)
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研究分担者 |
中村 政明 国立水俣病総合研究センター, その他部局等, 部長 (50399672)
柴田 英治 産業医科大学, 医学部, 准教授 (90419838)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | メチル水銀 / 母仔 / 体内動態 / 糖代謝異常 / 神経毒性 |
研究実績の概要 |
糖代謝異常の病態下におけるメチル水銀の母仔移行の解明を目的として、雌の糖代謝異常モデルマウスの確立に関する検討を行った。これまで雌の食餌誘導型の糖代謝異常:Diet-Induced Obesity (DIO) マウスモデルに関する報告は非常に少ない。本研究において選択した二社の普通食と高脂肪食をBL/6マウスに給餌する比較実験を行った。その結果、一社の餌の12週間給餌及び糖代謝異常マーカーによる評価に基づいたDIOマウスモデルを得た。 続けて同条件下においてDIOモデルマウスを作成し、交配・妊娠・出産条件に関する実験を行った。しかしながら妊娠・出産率が低く、育児放棄等もあったため、解析に必要な検体が得られなかった。そこで再度作成したDIOモデルマウスにおいて膣内インピーダンス測定による性周期(交配適期)の推定を行った上で交配を行ったところ、改善が見られたため、メチル水銀投与後に得られた母及び胎仔の各組織中の総水銀濃度を測定中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
一セットの実験に長期間を要するため。雌のDiet-Induced Obesity (DIO) マウスモデルを得るために、馴化及び給餌期間に約13週間を要し、さらに交配・妊娠・メチル水銀投与・出産・解剖までに約4週間を要する。また、交配・妊娠・メチル水銀投与・出産・解剖・試料の水銀分析条件の確立が非常に難しい。試料中の水銀分析・解析後に問題点を精査し、新規な実験系を実施する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
効率の良い交配・妊娠条件、明確なタイムコースを追跡可能なメチル水銀の投与条件及び組織採取条件、極微量の水銀分析条件の早期確立を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究を進めていく上で、当初想定していた以上の問題が複数出た。コロナウイルス蔓延の影響で試薬等の流通に問題が発生したため、研究に遅延が生じた。これらの問題点の解決に努めながら研究を進める予定である。
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