研究実績の概要 |
COVID-19感染症の流行による生活習慣の変化による健康への影響を明らかにし、その影響を減弱するための方策を考案することを目的に、北海道千歳市民を対象として、2021年の第1回目調査や2022年の第2回目調査と同様の方法で、2023年に第3回目調査を行った。第3回目の調査は、第1回目や第2回目と同じ調査対象者に対して、2023年10月初旬に北海道千歳リハビリテーション大学から協力依頼書とともに、調査票を郵送した。回答率を高めるために、11月初旬に催促状を送った。調査項目は、生活習慣、コロナ禍での生活習慣などの変化、社会関連資本(信頼関係、社会的支援、社会的参加)、趣味活動、自己制御感(内的制御感、外的制御感)、コーピング(問題解決型、回避型)、身体的健康度、精神的健康度、既往歴などであった。第3回目調査では、第1回目調査の対象者1,429人から、死亡者数8人、転出先不明者数57人を除いた1,364人を対象に行われた。その結果、1,205人(88.3%)から回答があった。その平均年齢は59.3歳(標準偏差13.8歳)で、男性586人、女性619人であった。男性では、社会的支援、社会参加、趣味活動、内的制御感は、いずれも身体的健康度不良と有意な負の関連があり、外的制御感は身体的健康度不良と有意な正の関連があった。女性では、信頼関係、社会的支援、内的制御感は、いずれも身体的健康度不良と有意な負の関連があった。また、男性では、社会的支援、社会参加、趣味活動、内的制御感、問題解決型コーピングは、いずれも精神的健康度不良と有意な負の関連があり、外的制御感は精神的健康度不良と有意な正の関連があった。女性では、信頼関係、社会的支援、社会参加、趣味活動、内的制御感、問題解決型コーピングは、いずれも精神的健康度不良と有意な負の関連があり、外的制御感は精神的健康度不良と有意な正の関連があった。
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