研究課題/領域番号 |
21K10480
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
大場 延浩 日本大学, 薬学部, 教授 (90728677)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 健診データ / 薬剤疫学 |
研究実績の概要 |
わが国の健康診断のデータをデータベース化した健診データの利用可能性については、十分に検討されていない。そこで、健診データとレセプトデータがリンクした商用データベースを取得し検討することとした。 健診データから脂質異常症の定義を満たす集団を、研究対象の集団として特定することが可能であった。脂質異常症の定義を満たす日をindex dateと定義し、index dateにおける合併症や併用薬に関する背景情報の取得のため、それ以前に過去6ヶ月間の記録のあるものに対象集団を制限する。アウトカムや合併症、併用薬を用いるコードを定義し、脂質異常症の集団における性・年齢や合併症や併用薬の使用などに関する観察開始時点における情報を集計する。健診データから、薬の非使用者の定義が可能であったので、今後、さらに健診データから定義した脂質低下薬が非使用の集団を用いて、脂質低下薬の使用とのイベント発生との関連について検討を進める。イベントについては、レセプトデータに含まれる診断に加え、薬の使用によって定義が可能かについて検討を行い、具体的にアウトカムを定義する。アウトカムについては、高血圧や眼科疾患を予定している。 今後、検査に関する情報について検討・集計を予定しているため、脂質異常症とは異なる集団にて、レセプトデータの利用について再確認を行った。さらに、レセプトデータを用いたアドヒアランスについても検討が可能であった。これらの成果については、学会にて報告することが出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データの取得をスムーズに行うことができた。今後、健診データを用いて特定した非使用者を比較群として設定することが可能であることとなったので、比較群におけるベースラインデータの情報を用いて、薬の使用とイベント発生との関連について検討を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
健診データで定義した脂質低下薬を使用している集団を比較群として、脂質低下薬使用者におけるイベントの発生との関連を検討する。このため、非曝露群は、健診データで脂質異常症の基準を満たすもの、曝露群は脂質低下薬使用者とする。いずれも、はじめて脂質異常症の基準を満たす集団とし、脂質低下薬の使用者についても新規使用者を選択する。イベントについては、高血圧や眼科疾患を診断名や薬で定義して検討を行う。眼科疾患については、さらに、手術の記録によって定義する。各アウトカムについて、非曝露群における発生を比較群として、相対危険度を推定する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究成果の報告のために想定していた学会が、オンライン開催となり、旅行費等の残額が生じた。今後もオンライン開催が想定されるため、次年度使用額については、データの保存のためのハードディスク等の購入に利用する予定である。
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