研究課題/領域番号 |
21K10491
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
小畠 真奈 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (20420086)
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研究分担者 |
阿部 春奈 (小宮春奈) 筑波大学, 医学医療系, 講師 (10831927)
濱田 洋実 筑波大学, 医学医療系, 教授 (60261799)
根本 清貴 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80550152)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 睡眠 / 認知行動療法 / 薬物療法 / 多職種連携 / 妊娠・授乳期 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、妊娠・授乳期に特有な睡眠の認知と睡眠障害の罹患状況、治療の現状を明らかにし、認知行動療法と薬物療法を介入方法とする多職種連携による妊娠・授乳期の睡眠改善プログラムを開発することである。2023年度は、2021-2022年度に引き続き、予備調査として、下記の計画に沿って研究をすすめた。 ① 研究代表者の勤務する病院で分娩予定の女性を対象として下記(1)(2)(3)の調査を行った。現時点では院内倫理委員会で承認されたプロトコールにそって研究対象者のリクルートおよび調査を継続している段階である。(1)睡眠の認知・睡眠障害の罹患状況(睡眠日誌、質問票による妊婦本人の主観的評価、自宅での睡眠時脳波計測による客観的評価)、 (2)周産期予後(切迫早産、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病等の妊娠合併症の有無、分娩様式、分娩時間、分娩時出血量、新生児の経過など)、(3) 産褥期のうつ症状とその治療状況。 ② 県内の複数施設の産婦人科医師と精神科医師を対象とした下記(1)(2)(3)の調査結果を解析した。(1)妊娠・授乳期の不眠症女性の診療状況、(2) 妊娠・授乳と医薬品に関する情報源へのアクセス状況、(3)妊婦への睡眠衛生指導状況。 ③ 県内の地域保健センターの保健師と助産所の助産師の妊娠・授乳期の女性への介入の実態について、妊娠・授乳期の女性からの睡眠に関する相談状況の現状の調査結果を解析した。 ④ 新型コロナ感染症の蔓延に伴って開催を控えていた妊娠・授乳期の女性の睡眠障害を含めたメンタルヘルスに関わる多職種の医療者による研究会を対面開催し、これまでの調査結果から得られた知見を踏まえた議論を行なった。 現在は、認知行動療法と薬物療法を組み合わせた多職種連携による睡眠改善プログラムを、開発途中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
医療者を対象とした調査はすでに解析を行なった。妊娠女性を対象とした調査は、解析に十分な参加者数に達していないため、現在も、参加者のリクルートと調査解析を進めているところであり、これらを踏まえた睡眠改善プログラムの開発についても、やや進行が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
基本的には当初計画通りに進める。多職種の医療者を対象とした調査および妊娠女性を対象とした調査によって明らかになったことを踏まえて、妊娠・授乳期の睡眠改善プログラムの開発を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和5年度については新型コロナ感染症の蔓延の影響等により、予定していた研究会の開催が一部不可能となり研究遂行計画を変更したため、令和6年度使用額が生じた。令和6年度については、研究会を開催する等、研究を遂行する計画である。
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