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2022 年度 実施状況報告書

糖尿病治療薬とがんリスクの疫学研究:TMLE法、バイアス分析とメンデルランダム化

研究課題

研究課題/領域番号 21K10500
研究機関横浜市立大学

研究代表者

後藤 温  横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (80644822)

研究分担者 田栗 正隆  東京医科大学, 医学部, 主任教授 (20587589)
岩崎 基  国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 部長 (60392338)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード糖尿病 / がん / ゲノム疫学
研究実績の概要

本研究は, 世界最大規模の医療データであるレセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)および国内外の大規模ゲノムコホートのデータを用いて,機械学習と統計的因果推論を融合させるTMLE(Targeted Maximum Likelihood Estimation),メンデルのランダム化法(MR法)をはじめとする画期的な因果推論の方法論を適用することにより交絡を制御して,糖尿病治療薬とがんリスクとの関連を明らかにすることが目的である。本研究により,糖尿病治療薬とがんリスクに関して総合的に評価し,がん予防に資するエビデンスを提供することを目標としてる。
2021年度は、本研究を行うために、NDBおよびUK biobankデータの利用申請を行い、両データ共に、利用申請が承認された。
UK biobankは、2021年度中にデータへのアクセスが可能となり、約50万人におけるゲノム網羅的遺伝子多型情報、糖尿病の有無、糖尿病治療薬の仕様、がん罹患の情報を収集し、粗解析を実施し、2022年度には、MR法の方法論を検討する論文を分担研究者の田栗正隆氏とともに、発表した。MR法は、SNP-exposure、SNP-outcomeのtwo sampleデータを用いて分析する方法論が発展しているが、UK biobankなどのone sampleデータを用いた検討は限定的である。本研究では、two-stage residual inclusion (2SRI) 推定量 と limited-information maximum likelihood (LIML) 推定量によるMR推定を検討した。2値アウトカムの場合は、LIMLが有用であることが示唆された。現在、UK biobankデータを用いた論文を投稿中である。
NDBについては、厚生労働省からデータを受領する見込みであったが、データ抽出に時間を要しており、現時点でまだデータを受領できていない状況であり、2023年度中にデータ受領次第、早急にデータ加工と分析を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通り、UK biobankのデータの利用申請が承諾され、データを受領し、方法論の検討のための論文を投稿中であり、分析中である。NDBデータはまだ受領できていない状況であるが、受領後直ちに分析できる準備を整えている。

今後の研究の推進方策

NDBデータはデータ受領できていない状況であるが、UK biobankのデータを用いた分析を優先して、研究課題に取り組んでいく。

次年度使用額が生じた理由

NDBデータの受領が想定より遅れているため、次年度使用額が生じた。次年度以降に、予定していた分析を行う予定であるため、研究全体の進行には支障はない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Instrumental variable estimation of causal effects with applying some model selection procedures under binary outcomes.2023

    • 著者名/発表者名
      Shunichiro Orihara, Atsushi Goto, and Masataka Taguri
    • 雑誌名

      Behaviormetrika

      巻: 50 ページ: 241-262

    • DOI

      10.1007/s41237-022-00177-9

    • 査読あり
  • [学会発表] Valid Instrumental Variables Selection Methods using Auxiliary Variable and Constructing Efficient Estimator2022

    • 著者名/発表者名
      Shunichiro Orihara, Atsushi Goto, and Masataka Taguri
    • 学会等名
      The 2022 Annual Meeting of the Biometric Society of Japan

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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