研究課題/領域番号 |
21K10549
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
升田 茂章 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (80453223)
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研究分担者 |
石澤 美保子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10458078)
田中 登美 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (80316025)
佐竹 陽子 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90641580)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 分子標的薬 / 手足皮膚反応 / 手足症候群 |
研究実績の概要 |
本研究は、外来または病棟で分子標的薬による治療を受ける患者の治療開始時から手足の皮膚の生理学的変化について経時的に観察を行い、同時に症状の生活への影響と患者のニーズについて調査し手足皮膚反応重症化を予防する看護ケアガイドラインの作成を目的とする研究である。今年度は下記の通り研究をすすめた。 1.外来または病棟で分子標的薬内服治療を受ける患者に、治療導入から終了まで、手足皮膚反応の症状出現状況について定期的に生理学的機器を用いて観察を行い、手足の皮膚機能の変化について薬剤別・年齢別症状出現過程の特徴を明らかにすることを目的として研究計画を立案し倫理審査を終了した。皮膚機能の測定データは、発症又は重症化した対象者の皮膚水分量、末梢血流量、紅斑や色素沈着など、重症化した患者の皮膚機能にどのような特徴的変化があるのかデータ収集することを予定しているが、外来または病棟で直接測定を実施するため、感染拡大状況により研究実施を延期している状況である。感染状況が落ち着き研究可能となった後にデータ収集を開始する予定である。研究遂行に向けて、研究者が別の地域へデータ収集に行くことに制限があるため、他地域の研究者に協力を依頼し研究協力者を追加し研究チームを再編成した。 2.データ収集開始後の感染対策を兼ねた測定時間短縮のため、よりコンパクトな測定機器の導入を検討している。現在予定している機器と同程度の信頼性を有し簡潔に皮膚機能を測定する機器または方法について、皮膚機能測定機器を2機種選定し基礎研究の計画をたて倫理審査を受けるための準備をすすめている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度、分子標的治療薬開始後の手指および足の皮膚機能の変化についてデータ収集を行う予定であったが、感染状況が沈静化しないためデータ収集ができなかった。そのため当初の予定通りデータが取れない状況となっている。
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今後の研究の推進方策 |
データ収集の中断については、可能な限り早い再開ができるように倫理審査を受け準備をすすめている。また、データ収集再開時に患者への負担が軽減されるように、簡素化された測定用具による皮膚機能測定値の妥当性について検討をすすめている。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度皮膚機能測定に用いる測定用具の購入を予定していたが、データ収集が実施できなかったため、次年度に皮膚機能の測定機器を購入する予定である。
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