研究課題/領域番号 |
21K10553
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研究機関 | 日本医療大学 |
研究代表者 |
山崎 公美子 (佐藤公美子) 日本医療大学, 保健医療学部, 教授 (30324213)
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研究分担者 |
工藤 悦子 日本医療大学, 保健医療学部, 准教授 (70438422)
進藤 ゆかり 日本医療大学, 保健医療学部, 教授 (70433141)
齋藤 道子 獨協医科大学, 看護学部, 講師 (00826381)
和田 ゆい 日本医療大学, 保健医療学部, 助教 (20882682)
難波 亨 日本医療大学, 保健医療学部, 助教 (70881720)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 視線分析 / シミュレーション場面 / 臨床推論 / 認知 |
研究実績の概要 |
筆者らは、シミュレーション場面において学生と教員が何を見てどのようなことを認知しているのかについて、視覚情報(視線分析)から検討している。2022年度までの研究結果より、教員は自身が行っている観察や判断を語りにくいことが明らかになり、学生は自分の視線を視線カメラで確認するまでは自身の見たこと、見た物に気づいていないことが判明した。そこで、2023年度は、見るべき視点(看護師が観察するべき視点)を停留点で示した映像コンテンツを作成し、テスト動画による援助時の観察内容を明らかにすることにした。 Phase1は、研究対象を看護学生として、①テスト動画視聴、②眼球型視線計測システムを装着して実際の援助(バイタルサインズ測定)を実施、③実施後に視線システムで録画した自身の視線計測動画を視聴し、実施時を振り返りながらインタビューを行った。結果より、対象者(5名)は同じテスト動画を視聴した状況下にあったにもかかわらず、注視時間、注視回数にばらつきが見られた。つまり、見るべき視点を停留点で示したが、なぜそれらを見るべきか(その理由や意味)を示していないので、意識的に視ることへとつながらなかったと考えられた。本研究の限界として、対象者が5名と統計的に少ないこと、また「視線が停留していること」と「意識的に視ていること」は異なるため、注視時間や注視回数からの分析だけでは見ている、見ていないといった理由は明らかではないことが考えられた。以上の研究調査の分析結果を、2023年度・日本看護技術学会学術集会で口頭発表を行った。 2024年度は、同一の調査方法にて対象者を看護教員としてみた場合をデータ収集し、分析を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度が最終年度の予定であったが、データ収集期間を延長せざるを得ず、終了を1年延長している。2024年度は、2023年度末からの調査を継続し、その結果を学術集会で発表する予定である。最終年度にあたり、これまでの結果を論文投稿する予定である。また、今後の研究へと繋がるように、残された課題を示していく。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に実施した研究調査のデータ分析を行っており、それら結果を看護系学会で発表するなど、計画を修正して2024年度に臨む。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の予定より1年間研究期間を延長し、2024年度の支出計画を立てる。
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