研究課題/領域番号 |
21K10555
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研究機関 | 日本赤十字秋田看護大学 |
研究代表者 |
酒井 志保 日本赤十字秋田看護大学, 看護学部看護学科, 准教授 (80299784)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 看護基礎教育 / 看護倫理 / 看護過程 / 実践的アプローチ / ガイドブック作成 |
研究実績の概要 |
本研究プロジェクトは、5年間で看護倫理教育を3つのPhaseですすめる。その検証として4件の研究を実施する。2021年(令和3年)度~2022年(令和4年)度に、研究①「実習指導に関わる看護教員の質問紙調査」と、研究② 「実習指導に関わる臨地実習指導者のインタビュー調査」の2件の研究を行う予定としていた。 研究①では、全国の看護教員に対して、臨地実習での看護倫理について質問紙調査を実施するが、2022年度から改正カリキュラムとなる看護教育機関が多いことを踏まえると、研究対象者である看護教員が回答しやすいとのは2022年後半以降であると考え、アンケート調査の時期を修正することとした。 調査②は、実習での看護倫理教育に必要な看護過程の指導内容を抽出するための臨地実習指導者へのインタビュー調査である。このインタビュー調査は、ほぼ順調に進んでいる。コロナ禍ではあるが臨床側の協力を得ることができ、臨地実習指導者のインタビューを予定通りの人数で実施することができた。概ね対面でのインタビューだったが、一部は研究対象者の希望を取り入れてオンラインでも実施した。対面およびオンライン両方のインタビュー方法で、感染予防に配慮しながら問題なくデータを収集できた。現在、逐語録を作成しているが、学生の実習中の看護倫理に関して研究対象者の共通の認識や個人的な見解があり、内容分析によって定量的に検討を進める。調査②を2022年度中に論文にまとめる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究①「実習指導に関わる看護教員の質問紙調査」に関しては、あえて2022年度の調査の実施に時期を変更したためである。 研究②「実習指導に関わる臨地実習指導者のインタビュー調査」は、新型コロナウィルス流行のなかで病院側に協力いただくための依頼のタイミングなど調整に少々時間を要したが、快諾を得てほぼ順調に進めている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年(令和4年)度は、研究②を論文とし発表する。また、研究①をすすめ、データ収集を冬期以降を目途として研究スケジュールを組む。 研究④「従来の授業の学生と『看護倫理に基づく看護過程ガイドブック』で学修した学生に対する看護倫理に関する調査」を4年次の調査と考えていたが、倫理的感受性や道徳観の調査を加える必要性を研究②から得た。そのため、2年次後期または3年次前期に研究④の調査時期を変更することを念頭に検討している。研究④に関連するガイドブックの作成案を早めに立てて、3学年の比較ができるように研究のスケジュールを調整する。ガイドブックの作成にあたっては、研究①、研究②、文献を参考に作成する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は、研究①「実習指導に関わる看護教員の質問紙調査」にまだ着手できなかったため、文献探索、データ収集、分析などに2022年度は使用する。 また、研究②「実習指導に関わる臨地実習指導者のインタビュー調査」はデータ収集できたので、投稿のための費用に今後使用する。 同時にガイドブック(案)の作成のための文献代などに2022年度使用する予定である。
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