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2021 年度 実施状況報告書

行動変容につながる看護マネジメントリフレクション研修プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K10574
研究機関千葉県立保健医療大学

研究代表者

西村 宣子  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (90827677)

研究分担者 富樫 恵美子  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (60839166)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードリフレクション / 経験学習 / 看護管理者 / 意識変容 / 行動変容
研究実績の概要

今年度は、質的帰納的研究方法を用いて行動変容に影響する要因を解明するために、看護師長のリフレクションの現状について、半構造化インタビュー調査を実施した。研究は、所属の倫理審査委員会の承認後に実施した。
調査対象は、過去3年の医学中央雑誌Web版、Google scholar、看護管理雑誌や学会などで「看護師長のリフレクション」に関する研究報告をしている36施設の医療機関に対して、看護部長へ研究協力依頼をし、研究協力の同意が得られた看護師長16名である。調査内容は、調査対象者の属性(看護師長経験年数・勤務部署)、研修方法(動機づけ・研修内容)、研修受講回数、リフレクションを通して「自己の固定概念」や「自分自身の傾向」などに気づいたこと、気づきを言語化または記述したのか、リフレクション中のコーチやファシリテーターの存在とその影響、看護管理観である。分析方法は、リフレクションにおける「課題」、「成果」、「行動変容につながった事例」を述べている文脈の意味を読み取り抽出し、コード化、カテゴリ化を行った。結果、対象者は、看護師長経験年数平均5.2年(最長10年、最小1年)であった。リフレクションの場が【厳しい時間制限】のなかで行われるため、【本質的な気付きを得にくい】状況であり、単なる【問題解決方法を得る機会】になっていることが示唆された。そのため、「本質的な気付きを得る」ための検討が必要であり、リフレクションの場が【心理的安全性】の保たれた場であること、【丁寧な記述により行動の思考過程を整理する】こと、【問題の本質を追求できるコーチ】の必要性などが課題となった。また、【上司やスタッフからの承認】や【自分の行動変容をスタッフが実践する】などがリフレクションによる行動変容を鼓舞していた。
コード化,カテゴリ化の過程において信頼性を高めるために,スーパーバイザーとの間で再検討予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

COVID-19感染拡大問題により、臨地実習において実習施設の受入れ状況が二転三転し、その都度実習計画を再考する必要があり、倫理審査委員会への申請が予定より大幅に遅れた。そのため、インタビュー調査は、実習期間後から始めることを余儀なくされた。また、コロナ禍であったが、多くの方に研究協力の同意を頂き、日程調整を含めインタビュー終了までに期間を要した。

今後の研究の推進方策

・逐語録を基にカテゴリー化したものを信頼性を高めるため、スーパーバイザーと検討し、リフレクション研修内容・研修プログラム、研修後の質問紙の検討を行う。
・県内の300床以下の医療機関にむけて研修参加者募集を行う。
・研究協力者と共にプレ研修を行い、10月・11月・12月の3回看護マネジメントリフレクション研修を開催し、研修直後意識変容に関する調査と各研修後の評価を実施する予定である。

次年度使用額が生じた理由

今年度予定していた研究協力者との研究データの分析・要因の解明がインタビュー調査が遅れたため実施できず、次年度への繰り越し事項となったため、研究協力者への謝礼、会議のための交通費が繰り越し金となった。

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公開日: 2022-12-28  

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