研究課題/領域番号 |
21K10596
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研究機関 | 東京交通短期大学 |
研究代表者 |
小宮 全 東京交通短期大学, 運輸科, 教授 (70572220)
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研究分担者 |
小宮 浩美 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (10315856)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 精神科看護 / EBP / 学習支援システム / 対話システム |
研究実績の概要 |
本研究は「精神科病棟の看護師を対象にした継続的な学習を支援する教育システムの構築」を目指すものである.本研究の構成要素は大きく分けて2つあり,1つ目が学習コンテンツの作成,2つ目が学習支援システムそのものの設計と構築である.研究実績としては,1つ目の学習コンテンツの作成の進捗は遅れている.学習コンテンツを作成するためには,①文献検索と収集,②システマティックレビューおよびし質的メタ分析によるエビデンスの統合,③エキスパートパネルによるチェックという過程を経る必要がある.しかし,③エキスパートパネルによるチェックが非対面では非常に非効率であることが分かり,実施できていない.2021年度は,2つ目の構成要素である学習支援システムの設計と構築を実施し,対話システム部分を除いた自律型の学習支援システムの構築が完了した.これらのシステムは,テスト運用を実施する段階にあり,6ヵ月のテスト運用を実施した.ベースが完成したため,いったんリファクタリングを実施し,未実装の機能に取り掛かる予定である.さらに,既存のeラーニングシステムでは,システム的に対応できない部分も明確になりつつある(例えば,看護師およびその管理者と研究者が利用することに対応する部分等).一方,学習支援システムの構成要素のうち,1:対話システム部分の設計と実施,2:データの解析部分の実装は完了しておらず,3:ユーザーインターフェースの改良は実施できていない.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要で述べたが,本研究は2つの構成要素から成り立っている.それらの独立している部分を並列的に進める予定でいたが,2つ目の構成要素(学習支援システムそのものの設計と構築)はおおむね順調に進展しているが,1つ目の構成要素(学習コンテンツの作成)の進捗が遅れている.そのためトータルで「やや遅れている」という自己評価とした.1つ目の構成要素の実施が遅れている理由は,エキスパートパネルによるチェックが非対面では非常に非効率であることが分かり,実施できていないことによる.
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今後の研究の推進方策 |
研究がやや遅れているが,遅れている部分は対面でのインタビュー部分であったり,実際にシステムを使用した上でのエキスパートパネルからのフィードバックが必要な部分である.そのため,外的要因(コロナのまん延)がある程度改善すれば,当初の予定通り計画を進めることができる.
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次年度使用額が生じた理由 |
5万円分の未使用分は,研究分担者の分であった.研究の進捗報告でも記載したが,コロナウイルスの影響でエキスパートパネルによる対面での確認と意見交換ができなかったため未使用が発生した.これらエキスパートパネルによる確認と意見交換は必須事項であるため,2022年度に分担者ではなく,研究代表者が対面で実施する予定であり,未使用分はその際に使用する計画である.
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