研究課題/領域番号 |
21K10617
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研究機関 | 聖隷クリストファー大学 |
研究代表者 |
有村 優範 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助教 (70881374)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 看護学生 / 看護教育 / プロフェッショナリズム |
研究実績の概要 |
近年、看護系大学の設置は増加傾向にあり、各大学は教育理念や教育目標によりカリキュラム編成を行っている。そのため国は、看護学教育の質保証を目的に看護系人材を養成する大学に対し、看護学教育モデル・コア・カリキュラムを示している。これには、学士課程で養成される看護系人材に求められる基本的な資質と能力が示されており、そのひとつにプロフェッショナリズムが含まれている。プロフェッショナリズムによる効果や教育の必要性は、看護師が専門職として活躍するために必要であるとされている。しかし、これまで報告されている先行文献の研究対象は、現場で働く看護師を対象としているものが大半であり、学士課程を対象とした研究はほとんど報告されていない。そこで、本研究は、看護学生を対象としたプロフェッショナリズムを評価する指標を開発することを目的としている。 2021年度は、第1段階として文献検討および概念抽出を行った。本研究で取り扱う看護における「プロフェッショナリズム」は、現在看護の領域で明確な定義がなされておらず、各研究者は「プロフェッショナリズム」のワードを使用する際、他分野の定義を参考に、独自に用語の定義をしている。今後、看護職が専門家としての役割を担い、研究を重ねていくためにも、一つの指針となる定義が必要であると考える。そのために、看護におけるプロフェッショナリズムの概念を明らかにすることを目的に研究を行った。就職をしている看護師を対象にしたプロフェッショナリズムでは、行動や思考について、徐々に明らかにされつつある。一方で、プロフェッショナリズムは、基礎教育課程からすべての過程を通して強化される必要があるとされている。しかし、基礎教育課程でどの程度のプロフェッショナリズムを備える必要があり、就職後にどのように繋がり、変化するかは、今後の課題であると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では、2021年度中にプロフェッショナリズムの概念分析を行い、まとめ、学会等に報告する予定で検討していた。しかし、現在は、分析・執筆活動の途中であり、当初の予定からやや遅れていると考える。
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今後の研究の推進方策 |
本年度中に概念分析の結果を執筆し終え、投稿または発表の準備を行う。それに合わせ、第2段階で予定をしている尺度開発のための研究計画を進め、当初予定していた工程で研究の推進をはかる。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響により、当初予定していた学会参加や打ち合わせがオンラインに変更となり、交通費・宿泊費等が不要となったため、予定していた費用は使用しなかった。結果、次年度使用額が生じた。 繰り越しとなった金額については、本年度の学会参加や打ち合わせのための交通費や宿泊費に使用する予定である。
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