研究課題/領域番号 |
21K10641
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
井上 麻未 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (60337293)
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研究分担者 |
足立 智孝 亀田医療大学, 看護学部, 教授 (70458636)
Huffman Jeffrey 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (70611242)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ヘルスヒューマニティーズ / ヘルスヒューマニティーズ教育 / メディカルヒューマニティーズ / 学際的領域 / 人文学 / 患者中心 |
研究実績の概要 |
2021年度は、文献レビューおよび国内外のHHの実態状況に関する情報収集を行うにあたり、担当リーダーと研究協力者で打ち合わせをし役割分担を決め、国内外の教育的実践に関する学術書および学術論文を収集し文献レビューを進めた。さらに、米国と英国の大学の教育プログラム、関連科目とそのシラバス、教科書、研究領域としての辞典/事典やハンドブック類などを収集し分析した。2022年3月25日~27日には担当リーダーと研究協力者が米国で開催されたHealth Humanities Consortium Virtual Conferenceに参加した。総合的な概念枠組を検討し、看護学研究科におけるHH教育の具体的な試行プログラムの実施に向けシラバス案を作成した。井上は“Palgrave Encyclopedia of the Health Humanities” (edited by Paul Crawford and Paul I. Kadetz)に向け “Sado and Kado: Traditional Japanese Arts and Durative Well-being”を執筆し、1月に Editorial Boardよりが受理された旨、連絡があった。本論文は2022年度に刊行される。また、井上は日本ロレンス協会2022年度全国大会の研究発表の公募に1月に応募し、日本ロレンス協会全国大会において研究発表をすることが決まった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度に計画していた国外のヒアリングはこれから実施予定であるが、2022年度で計画していたHH教育の具体的な試行プログラムの作成に着手し、具体的なプログラム案を完成したことから、本研究課題はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
国外のHH研究者・教育者へのヒアリング(オンラインも含む)を実施し、HHが大学の専門教育課程で既に先行着手、定着している英米の実態調査を行う。国内のHH教育の実態を探るために、それに相当すると考えられる教育を行っている高等教育機関(医学、歯学、薬学、看護学、介護福祉学、理学療法学等)の研究者・教育者にその教育内容に関するヒアリングを実施する。 2023年度に計画しているHH教育プログラム実施に向けてテキスト開発などの準備を継続していく。その教育プログラムの評価のためのアンケートを作成を開始する。これまで行ってきた文献レビューおよび概念枠組作成に関する論文を完成しジャーナルに投稿する。教育プログラム開発にあたり文学作品を教材として活用すること、および文学研究における新たなHH研究の可能性を示すことを目的とし、井上が2022年6月に文学の学会において研究発表を行う。その発表内容をもとに論文を執筆し学会誌に投稿し、2022年度中の公刊を目指す。2022年度もHHレクシャーシリーズを継続して実施してゆく。2023年度におこなうHH教育のキックオフシンポジウムを計画する。
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次年度使用額が生じた理由 |
全てオンラインに切り替わったことで、旅費の支出がなく、さらに研究計画も変更が必要となったため。
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