研究課題/領域番号 |
21K10658
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研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
檜山 明子 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (70458149)
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研究分担者 |
村松 真澄 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (50452991)
内田 学 東京医療学院大学, 保健医療学部, 准教授 (80531475)
高橋 葉子 札幌市立大学, 看護学部, 助手 (80811645)
中村 恵子 札幌市立大学, 看護学部, 専門研究員 (70255412)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 転倒リスク |
研究実績の概要 |
無記名の質問紙を用いた横断調査を行い,転倒リスク行動自己評価尺度の妥当性・信頼性の検討した.65歳以上の地域在住高齢者346名を対象に質問紙を配布し,168名から回答を得た.そのうち,分析可能な回答は166名分であった.回答者の属性は,60歳代27名(16.3%),70歳代95名(57.2%),80歳代(21.7%)であった.17項目を項目分析した結果,天井効果が認められた4項目を削除した.因子分析を行い,共通性,スクリープロット,適合度を確認した.因子構造は2因子であり,「行動の安定性」(3項目)と「転倒リスク回避行動」(13項目)と命名し,下位尺度とした.総合得点の範囲は12点から61点であり平均は,49.0(±7.34)であった.Item-Total分析では全ての項目が総得点と有意な相関関係をもち,Good-Poor分析においても全ての項目に有意な差が認められた.総合得点と「行動の安定性」の相関係数はR= .698 (P> .01),総合得点と「転倒リスク回避行動」の相関係数はR= .926 (P> .01)であった.「行動の安定性」のCronbach のα係数は,0.839であり,「転倒リスク回避行動」のCronbach のアルファ係数は,0.949であった.外的基準との相関係数はR= .332 (P> .01)であり相関が弱かったが,転倒群と非転倒群による総合点数には有意な差が認められた(P= .032).これまでに転倒予防に関する市民講座やセミナーなどのイベントに参加した経験の有無と尺度得点の関係をみると,経験あり群は有意に総合得点(P= .026),「転倒リスク回避行動」(P= .028)が高かったが,「行動の安定性」と既存尺度には有意な差が認められなかった.以上から,本尺度は転倒予防に対する準備性を測ることができており,妥当性を確認した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の影響により被験者のリクルートに難航した.研究の序盤で調査が遅くなったため,全体的に進度が遅くなった.
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今後の研究の推進方策 |
作成した自己評価尺度の洗練とインタビューデータの活用により,より妥当性のある尺度作成に取り組む.最終年度の調査においても被験者のリクルートが平常時よりも困難であることが推測されるが,調査を複数回に分けて実施し,可能な限り被験者を集める.
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度,COVID-19によって対象者の選定,承諾が非常に困難であった.そのため,研究計画が後ろ倒しになり,未使用額が増えた.今後の調査では,被験者への謝礼,測定物品の準備などで助成金を使用する予定である.
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